ピッ、ピカッ、ピカッピー、ピカチュウ!

僕の周りには俗に「腐女子」と呼ばれる種類の人物が若干名います。あまり詳しくはないのですが、彼女たちは漫画やアニメに出てくる登場人物に「受け」だの「攻め」だのの役割を与え、やらしいことをしている姿を妄想しているらしいのです。ときには、そのやらしい情景を漫画などに書き上げ、同好の士に販売してキャッキャウフフしているのだとか。

そんな彼女たちからある時、衝撃的な質問が飛んできたのです。「ウッチーは受け?攻め?」と。ウッチーとは、もちろん日本代表・内田篤人のこと。ACのCMでの大量露出、シャルケでの活躍、欧州CLで日本人初のベスト4進出。ウッチはー少し目立ちすぎたかもしれません。有吉弘行さんが「ブレイクとはバカに気づかれることだ」と言いましたが、どうやらウッチーも、ついに「腐女子」という集団に発見されてしまったらしいのです。頭の中であんな道具やこんな薬を使ってキャッキャウフフさせる「公共のおもちゃ」として…。

正直、僕はその答えに窮しました。サッカーという競技からウッチーの属性を考えると、基本的にはDFとして「受け」であるべき。しかし、ウッチーの魅力は「攻め」にあるのです。どちらかと言うと、「受け」はぎこちない。そこで僕は、基本は「受け」で始まるんだけど、すぐにどこか変なところにイッてしまい、そこから一気に「攻め」に反転するキャラ…と答えたのです。「反撃系!」とメモする彼女たち。僕は「攻撃のセンスがある」「体力十分」「GKとの関係が話題」などと綴られていくメモを見ながら、「世も末だなぁ…」と温かい気持ちになったのです。

しかし、これは多分に本人に問題があるのです。サッカーが上手いだけ、顔が整っているだけなら、畑違いの人にまで電波は飛ばないもの。本人がそこはかとなく発する「カワイイ電波」が人体に深刻な影響を与えるレベルに達しているからこそ、こんなことになるのだと僕は思うのです。基本オシャレで小奇麗なのに、よく見るといつも同じセーターを着ているなど、ウッチーの見せる隙のようなもの。それが電波となって変なものを呼び寄せるのではないか。内田選手にもこの機会に、自分がカワイイ方向へどんどんイッていることを自覚し、本当にそれでいいのかを再検討いただきたいものです。

ということで、「まーたカワイイこと言っちゃって」と日本をピッピカーさせた、内田篤人さんのピッピカチュウについてチェックしていきましょう。



◆ウッチーとピカチュウどっちがカワイイか…それが問題だ…。

欧州CLでのマンチェスターU戦を控えたシャルケの内田篤人さん。前日会見にも登場するなど、その注目はうなぎのぼり。当然日本からの期待も高く、その意気込みを聞こうとメディアも殺到。しかし、ウッチーはいたって落ち着いたもの。この大舞台にも気負うことなく、いつものプレーをするだけだという意味で、こんなことを言い放ったらしいのです。

↓内田:「相手も同じサッカー選手。ピカチュウやピッコロさんがいるわけじゃない」

ブンデスリーガ・シャルケの日本代表DF内田篤人は、26日の欧州CL準決勝・マンチェスターU戦(ホーム)に向け、「相手は同じサッカー選手。ピカチューがいるわけじゃない」と口にした。23日のカイザースラウテルン戦(ホーム)はベンチ入りも、出番なし。「1試合ないだけでも(違う)。中2日だし」と“温存策”での休養にも手応え。(ゲルゼンキルヘン=円賀貴子通信員)(紙面から)

http://www.sanspo.com/soccer/news/110425/scb1104250507005-n1.htm
http://twitpic.com/4pb9dq
ピカチュウやピッコロさんは、そりゃいないわな…。

いたら先にそっちに取材に行くわ…。

一体何故こんなことに…。


●可能性その1:ピカチュウやピッコロは実はいる

もし、ピカチュウやピッコロさんが実在しているなら。これは当然警戒すべきところ。いきなりピッチにそいつらが現れ「10万ボルト」や「魔閃光」などを放ってきたなら、ウッチーの死は避けられません。おそらくひとりで欧州CLを制覇することができるでしょう。

通常の成人男性なら「いないよ」の一言で解決するところですが、それでは夢がないですよね。「サンタなんていない」と言っちゃう人、何か感じ悪いですよね。僕はウッチーにはそんな大人になってほしくない。ピカチュウやピッコロはきっといます。世界のどこかに。ただし、移籍期間は過ぎているので、急に今日の試合に出てきたりすることはありませんので、ウッチーは安心して大丈夫だと思います。

⇒結論:ウッチーはカワイイ


●可能性その2:ピカチュウやピッコロは「強さ」の喩え

「人間を越えた能力の持ち主」という比喩で、これらのキャラクターを持ち出した…これは有力な説です。「相手は同じ高校生だぞ」などのセリフ、よくありますよね。いかなマンUといえども、出てくる選手は同じ人間であり、ピカチュウのよう超常的能力の持ち主はいないという意味での発言なら、十二分に意味は通ります。

しかし、では何故ピカチュウとピッコロなのか。ポケモン能力的にはピカチュウは並以下の存在。「でんきだま」を持たせてようやく使えるかというレベル。一方、ピッコロも最前線で戦うには力不足。ドラゴンボールもデンデの管理になったことで、実質いてもいなくてもどうでもいい存在になりました。もし「強さ」の喩えとしてこの2匹を挙げているのなら、ウッチーはちょっとしたウッカリさんかもしれませんね。

⇒結論:ウッチーはカワイイ


●可能性その3:ピカチュウやピッコロはサッカーが上手いことで世界的にもおなじみ

僕は気づいていないだけで、「サッカーが上手いヤツ=ピカチュウ」と世間が納得している可能性はあります。アシカショーを見て「アシカはリフティングの天才だな」などと思うように、ピカチュウやピッコロもサッカーが上手い可能性はあるはずです。ピッコロはまぁ運動に関しては何でもいけるクチでしょうから問題ナシ。しかし、ピカチュウは手足も短く、正直キツイだろうと思ったのですが…

↓ピカチュウはサッカーが上手いらしい…!


なるほど、これならわざわざピカチュウを挙げることにも納得がいきます。テレビでピカチュウの冒険に胸を躍らせ、いつか自分もピカチュウのようなサッカー選手になろうと誓った少年。それが現在の内田篤人であるならば、とても夢のある話。その気持ちを今でも持ち続けているウッチー、素敵ですね。

⇒結論:ウッチーはカワイイ


●可能性その4:ピカチュウやピッコロはキャラじゃない

「光宙」と書いてピカチュウと読む、日本にはそんな珍名さんが実在するそうです。ピカチュウとかピッコロとか言われると、ポケモンやドラゴンボールを思い出しますが、それはコチラの勝手な思い込みかもしれません。

公演で出会ったサッカー少年。「お前もサッカーやるのか」「うん」「俺もサッカーやるんだよ。勝負しようぜ」そんなふたりの出会い。日が暮れるまでボールを蹴り、互いの力を認め合う。芽生えた友情。相手への敬意。別れ際に交わした再会の約束。「明日も来るのか?」「いや、僕の父さんは画家なんだ。明日にはイギリスに経つよ」「そうか、イギリスでもサッカーつづけろよ。絶対な」「うん、いつかまた一緒にサッカーやろうね!」。

そしてふたりは大きく手を振りながら、互いの名を呼び合ったのです。「俺、内田、内田篤人。お前は?」「田中光宙。ピカチュー!」「ピカチュー!」「ウッチー!」「またな!!」。こんなエピソードがあるなら、ウッチーの魅力もさらに倍増ですよね。

⇒結論:ウッチーはカワイイ


●可能性5:ウッチーはピカチュウやピッコロに弱い

記事の中で引っ掛かった部分。それは「ピッコロさん」という呼び方。僕らドラゴンボール世代は、アイツをさん付けでは呼びません。常にピッコロと呼び捨てです。さん付けで呼ぶのは作品中の悟飯とデンデくらい。兄のようにピッコロを慕う連中だけです。

ウッチーもそのようにピッコロさんにメロメロなのでは。そして、ピカチュウにもメロメロなのでは。つまり件の記事は、サッカーとか無関係に「相手にピカチュウやピッコロさんがいたら、俺マジでメロメロで何もできねぇっす」という意味での発言なのではないでしょうか。

「うはっ、ピカチュウと俺がマッチアップ」「尻尾が!尻尾が!」「ボール蹴るとこ見てみてぇ…これ渡しちゃおうかな…」などとなってしまう。ウッチーはあくまでも、個人的な感情について話していたとすれば、ピカチュウ発言にも何の違和感もありませんよね。

⇒結論:ウッチーはカワイイ



こうして考えると、ウッチーの発言はたまたまフワッと出たものではなく、自身の可愛さを無意識にアピールしてしまうウッチー一流の電波だと認定できるでしょう。この調子なら欧州CL準決勝にも期待できるというもの。マンUにピカチュウもピッコロもいないことは確実ですが、シャルケにはウッチーがいるのです。相手方もきっと、「ウッチーがいると試合にならない」「ずっと見ちゃう」「キュンキュンするわー」などとなるに違いありません。この調子で一気に頂点に駆け上がってもらいたいものですね…。


ウッチー受けからの反撃でピカチュウ受けに逆転する同人誌、誰かください!

「サッカー」カテゴリの最新記事