3年ぶりにDVDを発売した山崎みどり (DVD山崎みどり『REALITY』より)
近年のレースクイーンを語ろうとした時、山崎みどりの名前抜きにしては語れないだろう。それほど彼女がレースクイーン界に残した功績は大きく、もたらした影響は計り知れない。まぎれもなく一時代を築いたレースクイーンなのである。

山崎みどり 山崎みどり 山崎みどり
新作DVDの発売経緯を語ってくれた山崎みどり

そんな彼女が三年ぶりにイメージDVDを出すという。随分とブランク、何か訳でもあるのだろうか?「最近は演技の勉強に力を入れていて、DVDはもういいかなって思っていたんです。でも、ファンの方々含め、周りの人たちに『DVD出さないの?』って言われることが多かったので、そんなに言って貰えるなら久しぶりに出そうかと思い、撮影することにしました」。となれば内容が気になるところ。これまでのDVDと違う点はなんだろうか?「今回は私の歌が入っています。これまで人前で歌う機会が無かったので、おそらくファンの人たちも私の歌を聞くのは初めてだと思います。レースやイベントのイメージガールも、全てすり抜けてきたので」。

このコメントを聞いて気づかされたことがある。そう言えば山崎みどりは現役時代にレースクイーンとして、あれだけの人気を誇りながら、レースやイベントの冠的な存在“イメージガール”になったことが無かったのだ。記憶する限り08年の「大阪オートメッセ」のみ。何か理由はあったのだろうか?「イメージガールになると、イベントステージなどで歌やダンスを披露するユニット的な活動がついて回るじゃないですか。私そういうのに向いてないんですよね。他のメンバーのパフォーマンスが自分より上手でも下手でもストレスに感じてしまうタイプなので。オートメッセの時はファッションショーだけだったのでお引き受けしたんです」。そうだったのか。いかにも彼女らしい。だが、結果的にそのスタンスが自身の価値を高めたと言える。

なぜならイメージガールは、各チームのキャンペーンガールであるレースクイーンに対し、そのチームが幾つも参戦しているレース全体のキャンペーンガール。正に冠的な存在で、レースクイーンとして人気の高い娘や、すでにタレントとして知名度のある娘が起用されるケースが多い。そのため各チームのレースクイーンよりも“各上”と見られることが多く、この世界に身を置く女の子たちにとって、ステイタスを感じられるポジションなのだ。ところが、山崎みどりはレースクイーンというポジションに身を置き続けながら、イメージガールを凌ぐ人気を誇った。立場や肩書きに頼ること無く、実力で人気を積み重ねていったのだ。

また、タイミングにも恵まれていた。奇しくも彼女が「ZENT sweeties」としてデビューした05年は、TOYOTA系のチーム「CERUMO」のサブスポンサーだった「ZENT」が、メインスポンサーになった年。彼女の人気が高まるに連れ、チーム全体のブランド価値も相乗効果で高まっていった。結果、一年目にして「レースクイーンアワード新人賞」を受賞。そして3年目には遂に「レースクイーン・オブ・ザ・イヤー'06 - '07」を受賞する。名実ともにレースクイーン界の“核”となる存在に登りつめたのである。

先日、デビューを控えた新人レースクイーンを取材した。その娘もまた、山崎みどりに憧れてレースクイーンを目指したという。引退から4年。今もなお、彼女のDNAは受け継がれている。

そんな山崎みどりのDVD発売記念イベントが東京で4月17日(日)、大阪で4月23日(土)、名古屋で4月24日(日)で開催される。詳しくは下記を参照。

(文・スタジオ写真/矢沢隆則)

■関連サイト
山崎みどり -公式ブログ
山崎みどり -[DVD]イベント情報- 所属プロダクション/公式サイト
山崎みどり[フォトギャラリー/2006年のF1 日本GPなど] - livedoor SPORTS
山崎みどり REALITY [DVD] - amazon.co.jp