企業がITに期待した「効率化」。なぜ期待とは逆に、余計に忙しくなってしまったのか。

企業がITに最も期待したことは、「業務の効率化」でありました。色々な仕事が、少人数で、短時間で、間違いなく進んでいくものと想像しました。今でも、恐らくそう期待している会社は多いでしょうし、システムを販売する会社がウリにするのもそれが中心です。ところが現実は、早く終わって帰れるわけでもないし、何でもスピーディーに片付くようになった感じもせず、逆に、忙しくなった気がすると言う人が多いのが実際です。すっかりパソコンとインターネットと様々なソフトが普及し、これからもそれなしには仕事ができない状況は変わりませんが、IT化するとどのようなことが起こるのか、そのデメリットや問題点を冷静に考えておくことは大切なことであると思います。

なぜ期待通りの「業務の効率化」が進まず、余計に忙しくなってしまったのか。まずは、「情報収集をしすぎてしまう」ことがあります。検索すれば、関連情報を際限なく収集できますし、社内外からデータや事例などを送ってもらうこともメールを使えば容易です。“たくさんの情報があれば、必ず正確な判断が可能になる”という前提でモノを考える人も多いので、とにかく調べる。どんどん検索する。これ以上の情報収集は無理だと判断できた昔に比べれば、インターネットを使って情報収集をしている時間はまさに激増したと言ってよいでしょう。


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