しかし、鹿島ファンの皆さんには申し訳ないが、ちょっと半年前まで代表でのプレイにダメ出しをしていた選手がCLに出てるってのはどうにも違和感があるよね(笑)。

この試合でもしょっぱなに敵へのプレゼントパスを2本やっちゃったように、まだ内田の守備に問題があるのは分かっていても使ってくれるマガトのためにも勝ってもらわないといけないシャルケだが、展開に恵まれたのと相手が弱かったのもあったが、少しは今後に明るい材料が見えたのは良かったのではないか。

その1つが、開幕から決定力を発揮できていなかったラウルの2ゴールで、どれもそんなに難しいゴールでは無かったが、それをきちんと決められるのがラウルのラウルたるところで、相方のフンテラールが相変わらず打てども打てどもゴールが決まらないだけに、その感覚が戻ってきた事は非常に心強い。

しかしチーム全体の出来はまだまだで、前半3分にフンテラールのスルーから裏に抜け出したラウルのゴールで先制したのはいいが、そこから岡田ジャパンのようにシャルケは引きこもってしまい、かろうじて個人能力で上回っていたから相手の攻撃を跳ね返してはいたが、まるでコンパクトさを保ったまま押し上げられない組織力には絶望させられた。

それでも何とか前半をしのいだところで、テルアビブが逆転を狙って2人を交代した直後に、相手の隙を突いてラウルが2点目を決め、これで精神的に楽になったシャルケが見違えるように攻守両面で生き生きとし出したのだからサッカーは面白い。

もちろんメンタル面での影響はあるのだろうが、全く右サイドでいいところが無かったモリッツに代わって入ったラキティッチがサイドから良い攻撃を見せ、右では一発勝負オンリーだったファルファンから、SBの仕事も出来るハオが入った事で、内田も思い切って上がれるようになり、一気にサイドが活性化した事も大きかった。ハオは、エドゥーやファルファンに比べてもサイドを使おうと言う意識が高いので、今のところは内田との相性はベストと言える。

とは言え、前半のように全体が押し込まれたらハオやラキティッチがいてもそれほど戦況は変わらなかっただろうけど、この試合の後半に見せたような良いイメージを次の試合でも保てるように、マガトにはうまくチームをコントロールしてもらいたいところである。

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