【ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「残像」】 開催期間:9月11日~11月8日 開催時間:10:00~パーククローズ 会場:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区桜島2-1-33) 料金:専用チケット(有料)1,900円~ 所要時間:約30分 対象:R-18指定・誓約書必須

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで9月11日から開催される15周年を迎える「ハロウィーン・ホラー・ナイト」。今回筆者が担当したのは、「絶望。その先へ。」という今回のテーマを具現化したような、パーク史上初のR-18指定の新アトラクション「残像」だ。パーク側いわく「すべてが異常値」のホラー体験であり、しかも誓約書必須という保険をかけてくるほどの恐怖体験だという。

 GAME Watchで数々のホラーとデスゲームにチャレンジしてきた筆者が、体当たりでその内容をレポートしていきたい!

大人が本気でがビビる「残像」。体験は受付から始まる

 今回の「残像」の舞台は、悪夢を研究する施設。公式アナウンスによると、案内されたゲストは「孤立と閉塞のなかで終わりの見えない恐怖にむしばまれていく……」らしい。ゾンビに追いかけられるものとは、明らかに種類の違う怖さだ。とはいえ、パーク内のイベントである以上、恐怖体験に限度はある、はず。そう思って気楽に参加を決め込んでいたが、同じプレスプレビューに参加した人たちは、続々と参加を辞退。そして、気づいたら敬礼で見送られていた。嘘でしょ……?

 施設(アトラクション会場)に入ると、まず受付で行なうのが誓約書へのサイン。R-18指定の上に誓約書というのは、パークのアトラクションでもなかなか経験がない気がする。どんな契約内容かは伏せるが、サインした瞬間に「もう引き返せない」という気分になるだろう。いい大人が、わざわざ書類にサインしてまで怖がりに行くというのは相当おかしな行動だが、この儀式のおかげで入る前から覚悟を決めることができるはず!

 サインを終えるとガウンを渡されて着ることになる。病院の健康診断で着るようなアレだ。これを着た時点で、僕はもうゲストではなく「被験者」であると認識する。周囲を見回すと、同じガウンを着た参加者がずらりと並ぶ。そこで少し待機するのだが、どうにも居心地が悪い。そこで、この誓約書とガウンの着用は単なる体験の準備ではないと気づく。つまり「残像」は、受付の時点でもう始まっているのだ。

「残像」のイメージ画像。この表情がすべてを物語っている

睡眠を改善する実験のようだが、なんだか怪しい雰囲気

 被験者は長椅子のある部屋に通される。正面にはモニターがあり、「REM異常研究所」の所長だという白衣の男性が映し出された。「こんにちは。今日はセッションへのご参加ありがとうございます」と穏やかに語りかけてくる。うん。待って、絶対こういう口調の人、ゲストにやさしそうな雰囲気を醸しながらも、僕らをゴミ以下の存在にしか思ってないやつじゃん? いや、そう感じるのは僕だけ……?

 とりあえず、所長の説明を要約すると、僕らは睡眠導入化合物の被験者に選ばれたらしい。化合物は吸入によって投与され、セッション中は軽い感覚の変化を感じるかもしれない……とのこと。はい出ました。こういう実験で「かもしれない」は、「そうなる」と言っているようなものだ。

 だいたい「REM異常研究所」って名前が怪しすぎる。たとえ、まともな睡眠研究であっても、わざわざ研究所の名前に異常とかつけないだろう。そう思うと、このアトラクション自体のおかしさを感じる。実は、入場前に荷物をロッカーに預けるのだが、大きな荷物はもちろん。財布や小銭までロッカーに入れさせられた。幸い、僕の標準装備であるメガネは奪われなかったが、もしかして、今、僕の身分を証明する手段って何もない? な、なんとしてもこのアトラクションを生き残ってみせる!!

被験者用のガウンを着せられ、モニターに映る所長の話を聞くのだ

仲間と参加しても、バラバラにされてしまう恐怖

 所長の挨拶が終わると、研究所員に導かれて施設内を移動し、薄暗い廊下に並ばされる。そして、ひとり一人バラバラにされ、個室に案内されるのだ。そう、このアトラクションは仲間や家族と一緒に入っても、最終的には別々の部屋に収容されてしまう。つまり、自分の知らないところで、他に人たちが何をされているのかはわからないのだ。もちろんそれ以前に、自分の身の安全すら怪しい。

 いずれにせよ、個室の中には、何が起きるのかもわからないし、いつ終わるのかも分からない。逃げ場のない孤立感だけがそこにある。正直、このまま何も起きず、10分くらい放置されるだけでも恐怖でリタイアしたくなるだろう。「残像」の恐怖は、この孤立感にあるのかもしれない。

 とはいえ、きちんとしたアトラクションである以上、きちんと個室の中でいろいろい起きる。何が起きるかは、ネタバレ厳禁である以上書けない。書けるのは体験を終えた僕の感情だけだが、終わった時点で何もかもが怪しく思えるようになった。その後の取材で、パーク内で人の叫び声が聞こえてきたのだが、まるで幻聴のようで、思わず他の取材メンバーに確認してしまった。叫び声自体は他のみんなにも聞こえていたのでホッとしたが、この恐怖体験が後を引くこと、これこそが恐怖の残像なのかもしれない。

 グループで行っても、頼れるのは自分だけだ。「みんなで行けば怖くない」は、このアトラクションには通用しない。「残像」にこれから参加するという人は、個人で悪夢と向き合う覚悟をチケットと一緒に持って行ってほしい。

研究所員に連れられて薄暗い廊下を進む。壁一面に貼られた紙が何なのか

個室で横になった被験者を、研究所員が黙って見下ろす

参加するとシールがもらえるが、怖くてしわくちゃに

 というわけで、無事に生還しているからこそ、この「残像」の体験レポートを書いている。体力より精神を削られるので、終わった直後は正直ぐったりしてて、原稿の締め切りをブチ破りたくなるほどだった。

 なお、最後に参加記念のシールが手渡される。これは、悪夢から帰還した証なので大切にとっておこう。注意すべきは、開催は11月8日までということ。ほかのアトラクションと違い、常設ではないので、行くと決めたら覚悟を決めて余裕を持って来園してほしい。

 いずれにせよ、15周年の「ハロウィーン・ホラー・ナイト」では、パーク全体が「絶望。その先へ。」をテーマに、ホラーが好きにはたまらないアトラクションが登場する。「残像」をはじめ、ぜひユニバーサル・スタジオ・ジャパンで様々な体験をしてほしい!

もらえるシール。怖くてシワだらけに

画像提供:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン