今シーズンあと2試合を残して18位のトロワに6ポイント差をつけ、1部残留がほぼ確実になったパリ・サンジェルマン(PSG)。主将でありエースストライカーのペドロ・パウレタにサッカー専門サイト「フットボール365」がインタビューを行なった。

 第29節までに4連敗を喫し、一時は最下位に落ちたPSGだが、第30節でランスに勝って以来、引き分け1つをはさみ4連勝と巻き返した。パウレタはこのランス戦を振り返り、「あそこがターニングポイントだった。たしかに2位のランスと最下位のPSG。厳しい一戦だったが、あれでこの状況から抜け出せる力を証明できた」と分析する。

 以前はどんなに調子が悪くても「パウレタだけは不動」と言われた。ところがル・グエン監督が就任して以来、アウェーの試合はベンチでスタートすることが多くなっている。これについては、「どのクラブにいるときも、つねに競争はあった。あとは自分がピッチで力を出すだけだ。もっと努力して、すべての試合で先発できるよう頑張りたい。それをめざして、決してあきらめない」と謙虚に受け止めつつも、「納得するのは簡単ではない」と本心ものぞかせている。ただ、監督から説明を受ける必要はないと感じている。監督とはプロ意識とお互いの尊敬で結ばれることが大事だと信じるからだ。

 「僕は高い選手じゃない」と年俸についての考えも語った。「高い選手」とは、ゴールをあげる10万ユーロの選手ではなく、プレーしないで1000ユーロをもらう選手だという。「僕はプレーし、得点する。チームの重要な選手なんだ。ル・グエン監督が来て以来、いちばん得点をあげているのは僕だよ!」と胸を張る。

 パウレタのクラブへの愛着は特別のようだ。どんなことがあっても、2008年の契約満了まではPSGに残ると断言している。シーズン前、リヨンからしきりに誘いを受けた。「オファーを受けていれば今ごろは優勝チームの一員だったが」と問われると、「優勝するだけが目的だったら、リヨンに入っていただろう。フランスのチャンピオンになることに関心があるわけじゃない。僕に関心があるのは、クラブとサポーターに忠実であること。それを誇りにしている」と、PSGの会長が聞いたら涙を流しそうなコメントを残した。