ライバル意識むき出しに、ハイテンションの中行われる伝統の一戦、バルセロナ対レアル・マドリー。しかし、今回はともにチャンピオンズリーグ敗退が決まった直後に行われるクラシコとあって、さらにヒートアップしそうだ。

 カンプ・ノウでのクラシコでは圧倒的な勝率を誇るバルサ。対するレアル・マドリーはベッカム、レジェス、ロベルト・カルロス、カンナバーロと主力選手の相次ぐ負傷離脱で台所事情は厳しい状態。バルサが有利であることは明らかだが、モッタの練習無断欠席、波紋を呼んだグジョンセンの“チームの姿勢”への批判発言とチームに微妙な影を落としているのも否めない。

 ライカールト監督は国王杯サラゴサ戦、リーガ前節セビージャ戦、CLリバプール戦では3−4−3の攻撃的システムで臨んだが、4−3−3の通常のシステムに戻す予定。中盤ではチャビかイニエスタのどちらかがデコとマルケスとともに中盤を形成すことになる。また、左足ハムストリングを痛め出場に危険信号が灯っていたロナウジーニョだが招集メンバー入りし、スタメン出場が濃厚。エトー、メッシとの“REMトリオ”で3トップを組む。

 一方、レアル・マドリーはタイトル争いに喰らいついていくためにもカンプ・ノウでのクラシコに是非勝ちたいところ。負ければタイトル争いの舞台から姿を消すことになる。カペッロ監督はバイエルン・ミュンヘン戦で失敗したトリプルボランチではなくディアラとガゴのダブルボランチに、ラウルを右サイド、ロビーニョを左サイドで起用する。

 両チームともリーガタイトルに向け集中していくしかない状況だ。現在、バルサは勝ち点49で2位、レアル・マドリーは勝ち点44で4位。バルサは勝ってセビージャにプレッシャーを与えたいだろうし、レアル・マドリーは負ければチャンピオンズリーグ出場圏内すら危うくなってくる。

 何よりクラシコでの勝利はチャンピオンズリーグ敗退という心の傷を癒すにはもってこいとなるばず。熱い戦いとなるのは必死だろう。伝統のチーム同士の白熱した試合に期待したい。

予想スタメンは以下の通り

<バルセロナ>
バルデス、オレゲール、プジョール、テュラム、シウビーニョ、マルケス、チャビ(またはイニエスタ)、デコ、メッシ、エトー、ロナウジーニョ

<レアル・マドリー>
カシージャス、サルガド、セルヒオ・ラモス、エルゲラ、トーレス、ディアラ、ガゴ、ラウル、グティ、ロビーニョ、ファン・ニステルローイ

(スペイン通信)