フランス通信(AFP)によると、欧州サッカー連盟(UEFA)のミッシェル・プラティニ会長が6日、リヨンのフィジカルトレーナー、ロベール・デュベルヌ氏の発言を批判した。

 先のW杯でフランス代表のフィジカルトレーナーを務めたデュベルヌ氏は、前日のル・モンド紙上で、試合のスケジュールが過密で選手のコンディション維持が難しいことを嘆き、「このままではドーピングが発生するリスクがある」と警鐘を鳴らした。

 プラティニ会長はこの発言に対し、「よいフィジカルトレーナーなら、自分の仕事によって選手のコンディションが保たれる、と言うだけでよいではないか。選手たちを助けるなら、禁止薬物に頼ることはない」と不快感をあらわにした。

 過密スケジュールについては、「リヨンがチャンピオンズリーグにも、リーグ杯決勝にも出場しないというなら、試合は減るだろう」と皮肉り、「調子のよいとき、選手は3日おきにだってプレーしたがる。悪いときは、試合が多いと不満を言う」と、すでに何度も聞いた話として一蹴した。ただし、プラティニ会長は以前、年末年始の休暇期間を長くするよう提案していた。

 フランスでは、自転車競技のドーピングが社会問題になったこともある。デュベルヌ氏は、サッカー界のドーピングについて、「“常用”は“一般化”していない」と述べるにとどめたが、裏を返せば、断続的な使用が一部では行なわれている、という意味にもとれる。