2025年12月の星空情報:14日の「ふたご座流星群」を見よう

12月、木々の葉も枯れ落ち、静かな冷気が空を包む時期となりました。しかし、星空では本格的な冬はまだ先です。今の時期に空を眺めると、西側には秋、東側には冬と、二つの季節の星座を見ることができます。
西の空に4つの星が大きな四角形を描いています。これは「秋の四辺形」、もしくは「ペガススの四辺形」と呼ばれます。ギリシャ神話に登場する純白の天馬ペガスス(英語読みでは『ペガサス』)の星座です。
秋の四辺形の整った星の並びは、他の星座を見つける目印になります。
四辺形の東側の星を結び、空の低い方へ延ばすと、「くじら座」の尾に当たる「ディフダ」が見つかります。ディフダとは「2匹目のカエル」と言う意味です。
なお、1匹目のカエルにあたるのは「みなみのうお座」の1等星である「フォーマルハウト」です。フォーマルハウトは「魚の口」と言う意味ですが、かつてアラビア語で「アッ=ディフディア・アル=アウワル(最初のカエル)」と呼ばれていたといわれています。
ディフダから東へ体と頭の星をつなぐと、巨大な怪物の姿が浮かび上がります。くじら座はギリシャ神話に登場する怪物「ケートス」がモデルとなっており、全天で4番目に大きな星座です。
続いて、秋の四辺形から冬の星座を探してみましょう。
四辺形の北側の星を結び、東へ延ばすと2等星の「ハマル」が見つかります。「羊の頭」という意味を持ち、名前通りおひつじ座の額の星です。
おひつじ座は冬の星座の先導者であり、黄道十二星座の第一番目です。おひつじ座の東には、同じく黄道十二星座の「おうし座」があります。オレンジ色の1等星「アルデバラン」と、その周辺の星々を結び合わせると、2本の長い角と前足、たくましい肩を持つ牛の姿になります。
おうし座の東側の角の先に輝く星は2等星の「エルナト」です。名前の意味は「(角で)突く」です。
このエルナトから五角形に星を結ぶと「ぎょしゃ座」が描けます。おうし座とぎょしゃ座はエルナトを共有しているように見えますが、エルナトはおうし座に属する星です。太陽をのぞく恒星は必ず1つの星座にのみ属します。
ぎょしゃ座のモデルはアテネの王、エリクトニウスです。エリクトニウスは足にハンディキャップを抱えていましたが、馬にひかせた馬車で戦場を駆け回り、大活躍しました。その功績を称えられ、星座になったと神話に語られています。
ぎょしゃ座の一等星「カペラ」は「小さなメスヤギ」を意味し、エリクトニウスが抱くやぎに位置する星です。カペラは冬の星座の中で、最も早く地平線上に姿を現します。
カペラの後からは、オリオン座やおおいぬ座、こいぬ座、ふたご座といった冬の星座が続々と上ってきます。エリクトニウスは今も馬車を駆り、王としてほかの星座を導いているかのようです。
※…星座や天体の見える方角や位置関係は2025年12月15日21時頃のものです

2025年12月14日 ふたご座流星群極大
2025年12月14日はふたご座流星群の極大日です。ふたご座流星群とは、名前通り冬の星座である「ふたご座」を放射点(※1)とした流星群で、8月のペルセウス座流星群、1月のしぶんぎ座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれています。
今年の極大時間は17時頃と予想されており、放射点が上る時間にはピークを過ぎています。ふたご座流星群は極大を過ぎると流星数が急激に減ってしまう傾向にあるため、好条件とはいえません。
しかし、月齢は24で半月よりやや細く、流星群を見る際に月明かりが大きな障害になることはないでしょう。
極大時間と月齢を総合して考えると、今年のふたご座流星群は「そこそこ」といったところです。見やすい時間帯を狙えば、1時間に20〜25個程度の流星が見られるかもしれません。
ふたご座流星群を見るのにおすすめの時間帯は、21時頃から明け方です。
比較的早い時間から、長時間にわたり観測を楽しめるのもふたご座流星群の魅力です。暖かい恰好をして、流れ星観測に挑戦してみてください。
※1 放射点…流星群において、流れ星が放射状に飛び出してくるように見える中心点。

文・編集/sorae編集部
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