とにかく低音を重視したい人向け。サブウーファー搭載のポータブルスピーカー「Brane X」
Bluetoothスピーカーで多くの人が重視するのは、ポータビリティ性能。軽くてコンパクトで、家の中で外で自由に移動できることを魅力と考える人が多いでしょう。機動性を優先することで、たとえば音量や音質、低音の効きなどにシワよせがいくのはしょうがない。一方、重くても動かせればいいから低音は譲れないという人なら、Brane Xに着目すべき。ポータブルのくせに重くてゴツいけど、低音を諦めないスピーカーです。日本人には小型炊飯器にも見えてしまいますけど…。
以下、米Gizmodoのレビュー記事翻訳です。
低音が効くスピーカーもあれば、そうでもないものもあります。「カリスマ性とお金どっちが欲しい?」という究極の質問のオーディオ版は「低音と〇〇、どっちが重要?」になる気がします。
Bluetooth接続のポータブルスピーカーは、そりゃポータブルスピーカーって言ってるだけあって、ポータビリティが重視されます。そうなると低音は難しい。固定のホームオーディオシステムなら、どでかいサブウーファー入れて低音ガンガンが可能ですけどね。低音ってある程度のスピーカーサイズ、空気の振動がないと難しいわけです。感覚ではなく物理的なお話。
ゆえに低音が効くポータブルスピーカーは簡単な話ではありません。…簡単ではないけど、できないことはない。それが500ドル(約7万7000円)のBrane X。個人的には、ワイヤレスBleutoothスピーカーの最優先事項が低音にはならないタイプですが、世の中にはいろいろなオーディオタイプの人がいるわけで、オーディオ好きとしてBrane Xという選択肢には敬意を払いたいと思います。
サブウーファー入れました
オーディオメーカーBrane(メジャーな存在ではないので、初めて聞く人も多いかと)いわく、Brane Xは真のサブウーファーを内蔵した初のポータブルスピーカー。こう聞くと「え?それできるの?」「できるなら、なんで誰も今までやらなかったの?」と思いますね。
スピーカー内部に、Repel-Attractドライバーという構造を採用。磁石を使うことで、他のポータブルスピーカーにある低音の効きの妨害となる内部の空圧を低減させるのがこの技術。結果、空気の振動が大きくなり、ウーファーレベルの低音が実現できるのだそう。
説明だけ聞くと「…へぇー」と言いたくなる気持ちはわかります。これ、実際に体験しないとわからない! スピーカーの内部構造が何がどうなっているのかを理解するより、聞くほうが早い。Bluetoothでスマホを繋ぎ、Brane Xでいろいろなジャンルの曲を聴いてみました。
結論、シンプルに素晴らしい。低音効いています。
フォークソングのような低音を重視しないジャンルでも低音がしっかりしているし、ジャズのような低音を聴きたい曲ならなおさらしっかり。米Gizmodo編集部のコーヒーテーブルは、低音でリアルに揺れていましたよ。
ポータブルスピーカーが欲しいとき、低音を最優先にする人は少ない。ただ、それでもそれが欲しい人は、Brane X以外に選択肢はほぼないかもと思います。
Brane Xのデフォ状態ですら低音が足りないという人向けには、スピーカーにベースボタンがあるので、これで低・中・高で調整可能。個人的には、ボタンで中設定が好みでした。脳みそがガンガンしない程度でサブウーファーのありがたみを感じられる、ちょうどいいバランスだったので。低設定にすると、スピーカーの真下にいるような感覚になるほどの低音バイブスとなります。
低音だけじゃない
評価したいのは、低音だけではないこと。低音以外もとても音がいいんです。音量をあげても(50%以上)、音の歪みはほぼなし。サウンドステージも非常に広くて豊かです。
The Replacementsの『Swingin’ Party』を聞くと、ヴォーカルと音のバランスがすごくいい。Magdalena Bayの『2 Wheel Drive』は、ベースはもちろん空気感とボーカルの広がりで今まで聞いたことがないように感じました。ちなみに、おすすめジャンルはエレクトロ。このスピーカー買ってよかった!と思うはず。
SBC・AAC・aptX・aptX HDまで含むハイレゾにも対応しています。
逆にどれだけ「ポータブル」なの?
低音を重視したことで、ポータブルスピーカーのギリギリを攻めたと思うBrane X。では、そのギリギリってどれくらいでしょう。実際に、ポータブルと言えるほど持ち運びしやすいのかどうか…。
結論からいうと、ウーファーを搭載しない、いわゆる一般的なBluetoothスピーカーと比べると全然ポータブルじゃないです。重さ7.7ポンド(約3.5キロ)は、持ち上げられはしますが、持ち歩こうとは思えない重量。たとえば、BoseのSoundLink Plusはサイズにしては低音を頑張っていますが、それでも重さは3.37ポンド(約1.5kg)に抑えています。ターゲットも技術もウリも異なるので、SoundLink Plusと比較すべきではないのですが、低音とポータブル性のうまいバランスならBose。重くても運べるなら低音というなら、もちろんBrane X。
ちなみに、ちゃんとポータブルを意識して、Brane Xにはハンドルはついてます。そういうの、嫌いじゃない。なんかかわいい。
サイズは155mm×237mm×177mmなので、やはりポータブルスピーカーとしてはちょいデカめ。とくに背が高めです(我々日本人が炊飯器に見えるなら、米Gizmodoはトースターに見えるとのこと)。
サイズと重さを考えると、リュックに入れて持ってこうとは思いませんが、友達の家でパーティー開催するとなれば、持っていくよ!とは言えます。旅行には絶対持って行きたくない。つまり、ポータブルのギリギリライン。実際、オフィスから家に、リュックに入れて持ち帰りましたが、まぁ重かったですよ。
機能は?
説明書を見ると、機能も豊富に感じます。音声アシスタント(AmazonのAlexaを搭載)にスマートホーム系機能。ただ、実際使うとそうでもない。まず、Braneの専用アプリがあまりいい出来とは言えません。Wi-Fiにスピーカー接続させる工程だけでイラっとくるほどは、使い勝手がよろしくありません。UIがラフです。Amazonアカウント連携でAlexaを使うわけですが、Amazon自体がサードパーティ端末へのAlexa内蔵プログラムをやめてしまったことで、スマートホーム的なことほぼできず。これ、Braneが悪いわけではないものの期待ハズレではあります。
使い勝手が一番悪いと感じたのは、Alexa経由でストリーミングサービスを使おうと思えば、Amazon Musicに限定されてしまうこと。SpotifyもApple Musicも連携できず。
Brane専用アプリ自体は、イコライザーやLEDライトの明るさ調整はできるものの、逆にいえばそれくらいしかできることなし。500ドルのスピーカーと考えると物足りないでしょう。
アプリではなくスピーカー本体の機能は適切。上部のタッチ式ボタンは、音量、ベース、Bluetoothペアリング、スピーカーマイクのON/OFF、Alexa発動。背面には電源ボタンと3.5mmジャック、電源ポート。バッテリー持ちは12時間。普通っちゃ普通ですが、サブウーファーが入っていると思うと悪くはありません。
総評
低音に関してはスゴイの一言。しかし、低音以外の音もいい。
一方で、ポータブルスピーカーに500ドルは、かなり思い切った価格設定です。この値段を出す意味あるのか?と言われると、あるけどないが答え。ニッチな層ではありますが、ハマる人はいると思います。低音最重視なんだけど、どうしてもポータブルである必要があるという人向け。逆にいえば、低音を最重要視しないなら、他にもっと軽い・安いポータブルスピーカーあるよねって話です。
Brane Xは一般的ではない、まちがいなく玄人向けスピーカーです。ただし、そのニッチな玄人には500ドル出す価値あるスピーカーなのです。
いいところ:このサイズのスピーカーでここまで低音効くのスゴすぎ。低音以外も音がいい。ポータブルって言えるギリギリのラインを攻めた姿勢に好印象
残念なところ:とはいえ重い。専用アプリは改善すべき。AlexaはAmazon Musicしか使えない制限つき
Source: Brane

