この記事をまとめると

■クルマのボディカラーによって下取り・買取額が数十万円も変わることがある

■ホワイト・ブラック・シルバーは査定で有利になる色の定番

■長く乗るのであれば下取りはあまり考えずに好きな色を選ぶのが正解だ

リセールだけじゃない意外と見落としがちなボディカラー選び

 クルマのボディカラーによって、同じクルマでも下取りや買い取り時の査定額が変わってくる……という話を聞いたことがあるだろうか。

 その観点から、下取り、買い取りに有利な色として挙げられるのがパールホワイト、車種によってはブラック、そして無難ともいえるシルバー系である。一方、査定額で不利になりがちなのが、レッド、ブルー、イエロー、グリーンといった原色系の鮮やかな色といわれている。

 ホワイト系のボディカラーは清潔感と高級感があり、夜の視認性が高く安全というメリットがあり、ブラック系は、とくにアルファードのような高級車では定番であり、車格をグッと高く見せてくれる効果もある。また、シルバー系は新車を開発する際の評価モデルで多く採用されているカラーであり、クルマの魅力をより引き出してくれるとともに、高級感があり長く乗っても飽きないカラーといっていい。

 その証拠となるのが査定だ。N-BOXの場合、ホワイトやブラック以外のカラーだと20万円ぐらいの査定額の差があり、アクアでも10万円以上、アルファードに至っては50万円前後の査定額の差が生じるケースもあったりする。

 以前、ミニバンを購入したとき、カタログに踊るメインカラーがパープル系で、それもボディカラー選びの候補だったのだが、セールス氏から「リセールを考えるとパールホワイトがダントツですよ……」といわれ、特別塗装色で追金が必要だったもののパールホワイトに決定。結果、10年乗って下取りに出した際、想像より高く買い取ってもらった経験がある。

 いい換えれば、新車ではカラーによって価格に差がないにもかかわらず(特別塗装色は別にして)、中古車を買う場面では、人気カラー以外のカラーは安く買えることになるともいえる。

 ちなみに、ファッション業界の先端にいるデザイナー、スタイリストたちの多くが選んでいるボディカラーはホワイト、シルバー系が多いようだ。理由はもちろん、どんな色の服を着ても似合い、違和感がなく、クルマとファッションのコーディネイトがしやすいからだろう。

 しかしながら、査定額に有利な人気のカラーがすべてよし、というわけではない。ブラック系のボディカラーのクルマは「真夏の車内温度がホワイトのボディカラーのクルマに比べ5度前後高くなる」というJAFのユーザーテストの報告がある。また、手入れの面ではブラック系、濃色系のボディカラーは洗車キズが目立ちやすく、そのうちブラックのカラーが白灰っぽくよどんでしまうこともある。当然、白っぽいホコリも目立ちやすい。

 ホワイト系のボディカラーは黒ずんだ水垢が目立ちやすく、頻繁な手入れ(洗車、磨き)が必要になるデメリットがあったりする。

査定がいいからと好みじゃないカラーリングを選ぶと後悔するかも

 一方、手入れがラクなボディカラーとして挙げられるのが、洗車オタクでもある筆者がここ10年以上乗っているシルバー系のボディカラーだ。洗車キズはもちろん、多少、ホコリが乗っていても目立ちにくいため、比較的手入れがラクなのである。

 とはいえ、新車や中古車でボディカラーを選べ、長く乗るつもりなら好みのカラー、そのクルマに似合うカラーを選ぶべきではないだろうか。たとえばホンダのN-ONE e:のような電気自動車の場合、ホワイトを選ぶよりメインカラーのブルー系を選んだほうがクルマとしての魅力が引き立つとともに、ブルーの色味がエコを感じさせ、電気自動車らしさをより強く感じることができたりする。

 それはさまざまなボディカラーを見てきた新型日産リーフにも当てはまり、ホワイトがかなり地味に見えてしまうのに対して、メインカラーでブルー系のルミナスターコイズのほうが圧倒的にカッコよく、クリーンに見えたりするのである(どちにも個人の印象です)。

 車種を引き立たせて似合う色、という点を重視するなら、将来のリセールはあまり気にしないで、その色が好みであればそのボディカラーを選ぶべきではないだろうか。とくに人気のクロスオーバーモデルはアースカラーとの相性がよく、アウトドアに似合い、所有満足度も一段と高まるに違いない(その色が査定時に有利かはともかく)。

 例外としては、査定で不利とされるイエローのボディカラーも、フォルクスワーゲンID.Buzzのようにクルマの個性をより引き立たせるカラー(ツートーン)の落ち着いたイエローであれば、積極的に選びたいものだ。

 逆に、あまり好きじゃないボディカラーをリセールだけを考えて選んでしまうと、色面積が大きいため、クルマに接するたびに後悔することになったりするから要注意!

 最後に付け加えるとしたら、美しく深みがある凝ったボディカラー、見る角度によって色が微妙に違って見えるようなボディカラーは、万一、ぶつけて部分再塗装する際、「塗装屋泣かせ」といわれるぐらい、本来の塗装色の再現が難しいことも覚えておいてほしい。絶対にぶつけないという自信があっても、ぶつけられる、キズつけられるという可能性はあるわけで……。