【独自】偽造免許証を見破れ!消費者金融から金を引き出そうと…審査部門最前線 ネット上には偽造免許作成サイトが多数

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犯罪に使用された偽物の運転免許証。
持ち主の女は、消費者金融の自動契約機で融資の手続きをしています。
スマホを見ながら操作を終え部屋を出た次の瞬間、ドアの外では警察官2人が待ち構えていました。

警察官の求めに、女が運転免許証を取り出し、それを2人がかりでじっくり確認すると免許証は即座に偽物と発覚。

女はそのまま連行され、その後、逮捕・起訴されました。

女の名前は本荘ナオミ被告(41)。

しかし、先ほどの運転免許証を見ると、名前の欄には李という名字。
さらに生年月日は現在57歳の計算と全く合っていません。

この偽物を見破ったのはローンの申し込み時に対応した審査担当者。
実際に別の審査担当者に見てもらいました。

アコム審査担当者:
これは偽造免許証だというのは一発でわかると思います。生まれた月の1カ月後までが有効期限になる。ここが偽造だなと思うポイント。

誕生日と有効期限のばらつき。
さらに、文字のフォントの微妙な違いなどから見抜くことができた今回の偽造。

一方で消費者金融では、偽造身分証明書による不正申し込みが増え続けているといいます。

アコム社によると、不正申込件数は2020年と比べて、2022年と2023年は1.5倍ほどに増加。
2024年はさらに1.7倍になると予想されています。

中には様々な名前や生年月日、さらに眼鏡などで風貌を変えた偽造身分証明書で20回以上にわたり不正申込をしたケースもあったといいます。

ある捜査幹部は「金融機関の審査がオンラインで非対面式になっているうえ、偽造身分証明書はネットなどでも簡単に手に入れられる環境が一因」と指摘。

実際に調べてみると、代行業者サイトが多数出てきました。

中には「クオリティーは業界1」などとうたい、運転免許証だけでなく卒業証明書、戸籍謄本まで偽造できるというサイトも。

大手消費者金融の融資審査業務の現場を取材すると、デスクには過去に不正申し込みがあった人の顔写真が貼られていました。

過去の不正申し込み事案を社内で共有し、偽造身分証明書や顔の特徴を意識しながら審査に当たっているといいます。

アコム審査担当者:
不正な目的で申し込みはしないでほしいということと、これから軽い気持ちで書類を偽造して申し込みをしようと思っている方に対しては、とても重大な犯罪になってしまうので、絶対にしないようにしてほしい。