フィニッシュでおどけた表情を見せる坂本花織（撮影・堀内翔）

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　「フィギュアスケート・ＮＨＫ杯」（９日、国立代々木競技場第一体育館）

　女子フリーが行われ、世界選手権３連覇女王で、ＳＰ首位の坂本花織（２４）＝シスメックス＝が今季世界最高の合計２３１・８８点で、３年ぶり３度目の優勝を飾った（２１年大会はコロナ禍でＩＳＵ非公認大会として実施）。スケートカナダに続く今季ＧＰ２連勝でＧＰファイナル（１２月、仏グルノーブル）進出を決めた。千葉百音（１９）＝木下アカデミー＝が今季ベストの合計２１２・５４点で２位、青木祐奈（２２）＝ＭＦアカデミー＝は合計１９５・０７点で３位に入り、日本勢が表彰台を独占した。

　ちゃめっ気たっぷりのフィニッシュとなった。坂本はエネルギッシュな演技でフリー曲「シカゴ」の悪女を演じ、ジャンプも全て着氷。最後のスピンを終えると、あとは「前後開脚みたいに足を開く」最後ポーズを決めきるだけだった。ところが、その段階でまさかの事件が発生。「前の足のかかとがガガガガっていっちゃった」。足が滑ったことで、よろめきながらの決めポーズとなった。「スピンまではすごく集中してて、最後に『よっしゃ〜！』っていう気持ちで、それ（よろめいて）になって『ちょっと待って最後にこけるの？』って感じで」と笑って動揺を明かしつつ、「でも何とか耐えられたので良かったです」とにんまりした。

　ＧＰファイナル出場権を手にし、「今シーズンの結果が（五輪も控える）来シーズンにつながる。積み重ねて自信をつけていけたら」と意気込んだ。