三番稽古をする若隆景(左)と若元春

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 大相撲九州場所(福岡国際センター)の初日を翌日に控えた9日、小結若元春と幕内若隆景(ともに荒汐)が福岡県須恵町の部屋で稽古し、兄弟で三番稽古(同じ相手と続けてとる)をこなした。7番とった結果は、低く鋭い踏み込みが目立った弟の若隆景が5勝。初日前日は軽めの調整で済ませることも多い中で、意欲的に相撲をとった。

 若隆景は昨年手術した右膝の炎症で10月の秋巡業を途中離脱したが、回復は順調な様子。「九州に入ってから相撲をとり始めて、場所に向けて徐々に体が動いてきた」とうなずいた。

 昨年の九州場所で右膝のケガから復帰してちょうど1年。幕下から東前頭2枚目まで番付を戻してきた。初日は霧島、2日目は大栄翔と、両関脇との対戦からスタート。青い締め込み姿で最終調整し「久々の上位なので、しっかり気を引き締めて準備していく。上位戦があるのは場所前からわかっていたので、対戦相手というより、集中して自分らしい相撲をとりたい」と力を込めた。

 秋場所で11勝を挙げた若元春は3場所ぶりの三役復帰。仕上がりは「ボチボチいいんじゃないですか。体調を崩さない、ケガをしないことが一番なので、そういう意味ではいい」と自己評価した。「(再三役は)関係ない。自分の今できる相撲をしっかりとりきっていけば、(結果は)ついてくるかな」と、自然体で一年納めの場所に臨む。