米クアルコム、10─12月期見通し予想上回る 中国スマホ向けが寄与
Stephen Nellis Arsheeya Bajwa
[6日 ロイター] - 米半導体大手クアルコムが6日発表した第1・四半期(10─12月期)の売上高・利益見通しはいずれも市場予想を上回った。中国スマートフォンメーカーによる相次ぐフラッグシップモデル発売に支えられている。
クアルコムは直近事業年度の売上高の46%を中国に本社を置く顧客から得ている。
同社の株価は時間外取引で5.5%高。150億ドルの新たな自社株買いも盛り込んだ決算発表直後には12%急伸した。
画像を生成するチャットボットなどの人工知能(AI)アプリケーション向けにデバイスのアップグレードが進む中、スマホ市場が回復していることが追い風となった。
クアルコムが示した第1・四半期見通しの中央値は、売上高が109億ドル、調整後1株利益が2.95ドル。アナリスト予想は売上高が105億9000万ドル、調整後1株利益が2.86ドルだった。
第4・四半期(7─9月期)決算は、売上高が102億4000万ドル、調整後1株利益が2.69ドル。アナリスト予想の99億1000万ドルと2.56ドルを上回った。
同社幹部は決算発表後の電話会見で、中国での売り上げ増について、米大統領選に勝利したトランプ氏によって発動される可能性のある関税への懸念が背景にあるとの見方を否定した。
CFRAリサーチのバイスプレジデント兼シニア株式アナリスト、アンジェロ・ジノ氏は「トランプ氏の政策は半導体業界全体にリスクをもたらすが、大幅な関税が発動されるかどうかはまだ分からない」と述べた。