Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

2020年にリリースされたBOSE(ボーズ)QuietComfort Earbuds。音とノイキャンの良さに定評がある一方、イヤホンとしてはデカい、ゴツいと言われた初代。あれから4年、第2世代がリリースされました。

BOSE QuietComfort Earbuds(第2世代)、日本での価格は2万6400円。カラバリはブラック、ホワイトスモーク、チルドライラックの3つ。公式サイトで取り扱いあり。

以下、米Gizmodo編集部によるレビューです。

BOSEが人気シリーズQuietComfortに新モデルを追加。2020年にリリースされたQuietComfort Earbudsの第2世代となるアイテムです。180ドル(2万6400円)で3色展開。QuietComfortには、300ドル(3万9600円)の高位機種もありますが、本モデルは中価格帯にいます。

とにかくゴツいルックス

Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

第2世代となった新モデルですが、ゴツさは初代から変わっておらず。大きな楕円のプラスティックのイヤホンは見た目もですが、実際に装着してもその大きさを感じます。着けていると、周りの人も思わず「お、デカいね」と言いたくなるレベルのデカさ。

これ、プラスティックじゃなくて素材が違えば、このサイズでも印象が変わったのではと思います。それはボディにガラスと金属を採用したMaster & Dynamicがもう証明済みですね。もちろんBOSEのとM&Dのやつでは、価格は倍ほど異なるので酷な話ではあるのですが…。

デカいことで、見た目だけでなく装着感もマイナスに。イヤホンは左右それぞれ8.5g。Apple AirPods Proが5.4g、SONY WF-1000XM5が5.9gなことを思えば、やはりこれは重い。


個人的な話ですが、私の耳は穴が小さいのかイヤホンに対して気難しいのです。耳にイヤホンを入れるとき、どうも入れずらいというか、フィットしないというか、とにかく気難しいんです。

が、これはPixel Buds Pro 2で解決できることがわかりました。イヤホンがダメというわけではなく、デザインやアイデア次第で快適なものがあることがよくわかりました。Pixel Buds Pro 2は、軽量化&小型化が効きましたね。

Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

話を戻してQuietComfort Earbuds。ね、写真見てもわかると思いますが、かなりギュッとしています。詰め込んでる感じ。

付属の一番小さいイヤーチップにしてもギュウギュウ感。見た目だけですでにすっごく飛び出して見えます。着けると違和感を覚えますし、時にはポロっと落ちてしまうことも。

スタビリティバンドがうまくサポートしてくれるかなと期待したものの、そうでもない。イヤホン自体がデカいので、このバンドもサポートとして機能していないようにすら感じます。

そのデカさを操作性に活かせていない

Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

デフォルトでは、ワンタップで再生・停止、ダブルタップで曲飛ばし、トリプルで曲戻し、長押しでアクティブノイズキャンセリング機能(BOSEではQuietモード)、周辺音を取り込むアンビエントモード(Awareモード)、オフを切り替えます。専用アプリのBOSE QCEからカスタマイズ設定が可能。

実際にアプリで設定いじってみたものの、指定したジェスチャーとタスクがうまくイヤホンに反映されないことがありました。設定したのは長押しでの音量調整。なぜかこれが毎回ペアリングと勘違いされてしまってお手上げ(もちろんすでにペアリング済みです)。ダブルタップ、3回タップで音量調整は設定できたので謎すぎます。

操作でいうと、イヤホンの大きさが活かせていません。デカいことで重いし装着感も悪いのに、そのデカいスペースでスワイプ操作ができないのはもったいない。

例えばSamsungのGalaxy Buds 3 Proはステム部分で、Pixel Buds Pro 2はイヤホンの横スワイプで、イヤホン自体の物理的スペースを活用してうまく役割を持たせています。1回・2回・3回タップ&長押しもいいのですが、このサイズでスワイプを入れないのは、繰り返しますがもったいないとしか思えない。結局、音量調節はスマホ本体でしちゃって、なんだかなぁという気持ち。

サウンドとANCは良いに決まっている!

Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

デカいとか、プラスティックだとかいくら言っても、音質とANCになると黙ります。いい意味で。そこはさすがBOSEなのです。

我が家は隣が元気な子どもたちいっぱいの幼稚園という、ノイキャンレビューには最適な立地。この条件で驚くほどの仕事ぶりを見せたQuietComfort Earbuds。子どもの声も道路を行き交う車の音も消してくれました。

周辺音を取り込むAwareモードでは、もちろん周りの音も聞こえますが、それがとても自然なのが好印象。一部のイヤホンは、周辺音モードで過度に取り込みすぎて、人工的で不自然な音になってしまう場合がありますが、QuietComfort Earbudsはそれが一切なし。リアルです。

サウンドプロファイルのバランスも良く、専用アプリでイコライザーをいじる必要はありませんでした。デフォルトが良すぎて、逆に下手にいじりたくないくらい。

低音のズンズン感がやりすぎることなくちょうどいい。高音のシャープさもキツくなりすぎないいバランス。一番好きだったのはミッドレンジのバランス。ボーカルが非常に聴き取りやすいです。音量を絞っても、音のリッチさと明るさを感じることができました。

バッテリーと防水はまずまず

防水性能はIPX4。防塵はなし。第2世代なだけあって、もう少し上のスペックが欲しかった。

1度のフル充電で最大8時間使用可能。BOSE曰く充電ケースはフル充電2.5回分だそうで、つまりケースだけで20時間強はいけるということです。ワイヤレス充電、高速充電に対応。

Bluetooth 5.3対応で、最大2台のマルチ接続が可能。着脱感知あり。イヤホン片方で聴くことができるモノリスニングにも対応。

総評:だからデカいって!

Photo: Adriano Contreras - Gizmodo US

さすがオーディオ界の重鎮BOSE。音とノイキャンには文句のつけようがありません。イヤホン自体は確かにデカくてゴツいけど、音のバランスは素晴らしい。しかし、これは逆にいえば、素晴らしい音とノイキャンが、デカくてゴツいデザインのせいでエンジョイしきれないということです。

見た目にもデカいですが、装着感もデカい。デカい上にプラスティック製なので、ガジェット美も高いともいえず。昨今、他社は軽量化・小型化に乗り出しているにも関わらず、なぜBOSEは第2世代でそっちを攻めなかったのか。謎が残ります。

いいところ:パワフルなANC、バランスの取れたサウンドプロファイル、バッテリー持ち良し

残念なところ:装着感ビミョー、BOSEらしい美しさを感じない、音量調整しにくい、IPX4止まり

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Source: BOSE