スポニチ

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 ◇SMBC日本シリーズ2024第6戦  DeNA11―2ソフトバンク(2024年11月3日 横浜)

 98年以来、26年ぶり3度目の日本一。第6戦でも2安打を放つなど主将1年目で頂点までチームを引っ張った牧秀悟内野手(26)が、スポニチ本紙に独占手記を寄せた。不振でも下を向かず、チームの先頭に立ち続けて迎えた歓喜の瞬間。喜びや感謝を記した。

 日本一になりました!本当に感謝、感謝。こうやって目標にたどり着けた。うれしさしかありません。

 新主将としての一年。勉強不足でしたね。何が正解なのか、不正解なのか。7月20日からの9連敗、みんなに何て声をかければいいのか分からなかった。誰にも相談できず、アドバイスを求めたりすることもできず、自分だけで苦しんで…。反省ばかりです。

 (10月12日開幕の)阪神とのCSファーストステージ前。思い立ってチーム全員を集めました。スイッチを入れようと。でも、みんな分かっていた。その時、“このチームは行ける”と思いました。日本シリーズは初戦から2連敗し、選手の緊急ミーティングをした。第3戦以降はビジター。このまま行くのは嫌だと思ったし、後悔したくなかった。振り返ると“俺、主将の仕事しているな”と思ったりする。結果、日本一になれたし、よくやれたのかと思います。

 プライベートでは今年、人生の転機があった。初めての子供が生まれました。今、生後4カ月ちょっと。自分の人生の景色が変わりました。この子が大きくなり、自分のことが分かるまでは野球を続けたい、と思うようになった。縦抱っこしてゲップを出させるの、得意なんですよ(笑い)。おむつ交換も全然、余裕っす。

 子供のおかげで、インドア派の自分が外出するようになった。スーパーに行ったり、子供服を選んだり。奥さんの負担を軽減するために、早く帰宅する。その生活スタイルでコンディションも維持できて、打撃不振が続いたりした時期もあった今季を何とか乗り越えられたのかもしれません。もうすぐ子供も話せるようになってくる。自分は“パパ”ではなく“お父さん”と呼ばれたい派です。アンパンマンミュージアムとかも、そのうち行くんだろうなぁ…。

 あとこれは触れておきたいですね。守備。全然、ダメっすね。投手の信頼を得ないといけないのに、しょうもないミスが多かった(18失策)。今年から守備中にユニホームのポケットに相手データの紙を入れることができるようになって、アナリストの方々がサポートしてくれたんですけど…。CSに入って少し良くなりましたが、そこはしっかり来年に向けて鍛え直したいです。

 チームの先頭に立つって大変ですね。責任もあるし、気も使う。でも、報われました。あとは来年、リーグ優勝しないといけない。ひとまず皆さん、本当にお疲れでした!そして、ありがとうございました!(横浜DeNAベイスターズ内野手)