スポニチ

写真拡大

 ニューヨーク・ポスト紙のジョエル・シャーマン記者がヤンキースの敗因は守備や走塁にあり、改善しないと世界一には返り咲けないと指摘している。

 ドジャースはワールドシリーズで打率.206、7本塁打、25得点で4勝、ヤンキースは打率.212、9本塁打、24得点で1勝だった。打力、投手力など紙の上では戦力均等のシリーズだったが、ヤンキースが守備や走塁で失態を演じ続けたために、差がついた。

 例えばドジャースのムーキー・ベッツは殿堂入り間違いない偉大な選手なのに、基本を怠らず、春のキャンプからクッションボールの処理を繰り返し練習している。公式戦中も毎日やっている。おかげでワールドシリーズ中に2度も長打を単打に抑えた。

 ヤンキースは10月のポストシーズンになると、ア・リーグ中地区のチームには勝つが、ドジャースのように打力、投手力で拮抗するチームと当たると、基本的なプレーがきちんとできない弱点が露呈する。ヤンキースは毎年チームを作るときに、本塁打を打てる打者や、空振りを取れる投手を追い求める。それはもちろん価値があることだが、ドジャースのような相手と当たる場合、基本がものをいう。日常のルーティンを情熱を持って、集中して練習することが肝要。ブライアン・キャッシュマンGMからアーロン・ブーン監督、そしてキャプテンのアーロン・ジャッジに至るまで、みんなで本当に真剣に取り組んでいるのか、それともただ形だけやっているのかで違いが出てくる。

 シャーマン記者は、キャッシュマンGMはゲームを正しくプレーすることを気にかける選手を見つけていかねばならないと強調する。常に最高の才能が勝つわけではない。