平野、伊藤、張本を下して初戴冠!大藤沙月の大金星に中国メディアも驚き「張本クラスがまた一人登場した」

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大藤の快進撃に中国も警戒を強めている(C)産経新聞社

 10月27日まで行われていた卓球のWTTチャンピオンズ・モンペリエ(フランス)では、女子シングルス決勝で日本人対決が実現。大藤沙月(世界ランキング11位)が張本美和(同6位)を4-2で下し初優勝を飾るという快挙を成し遂げた。

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 大藤は今回のトーナメントでは平野美宇(同12位)、伊藤美誠(同8位)にも勝利を挙げており、日本人トップクラスの3選手を撃破。また、決勝と同日に行われた準決勝では台湾の鄭怡静(同9位)とフルゲームの激闘を演じ逆転勝ちを収めており、その勢いのまま一気に頂点まで駆け上がった。

 20歳の大藤の台頭には海外メディアも高い関心を寄せている。パリ五輪以降、国際舞台で輝かしい実績を残している日本卓球界からまたひとり実力者が世界のトップ戦線に名乗りを挙げたとして、中国のポータルサイト『捜狐』も10月28日、日本勢の躍進を伝える特集記事を配信した。

 同メディアは、今大会を制した大藤に対し、「最大の勝者であり大きな番狂わせの主役となった。これで中国女子卓球界も新たな対策が必要になるだろう」と警戒心を示しており、さらに「張本美和と同格の選手がまた一人登場したことになる。平野美宇、伊藤美誠、そして張本美和という現役の主力選手3人を破っての優勝であり、大藤沙月のこのタイトルは非常に価値が高く、十分な注目に値する」と賛辞を並べた。

 また、試合を終えた直後の大藤の表情にも注目しており、「何より優勝後も冷静で、狂喜乱舞して祝うような姿はなかった」と振り返るとともに、「授賞式でも落ち着いていて、少しはにかんだ様子すら見せず、最後に準優勝の選手が退場し、電子花火が点滅した瞬間にようやく喜びの笑顔が見られた。この若き選手は将来、中国チームだけでなく、張本美和にとっても脅威となるだろう」と見解を綴っている。

 他にも、決勝で敗れた張本美和についても同メディアは、「準優勝も、彼女にとっては決して失敗ではないだろう。まだ16歳であり、大藤沙月は4歳年上だ」と主張。続けて「アジア選手権以降、中国の主力選手を複数回破っている」「張本美和は引き続き日本チームのロサンゼルス五輪に向けた重点強化選手となるだろう」など、これまで同様日本女子チームを牽引するプレーヤーであると強調している。

 今回の大藤の快進撃は間違いなく世界に衝撃を与えた。そして優勝を争った張本とともに自らのポテンシャルをさらに磨くことで、日本をさらに高いレベルへと引き上げてくれるはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]