7回コールドで勝利した健大高崎先発の石垣元気(カメラ・佐々木 清勝)

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◆第77回秋季関東高校野球大会第4日▽準々決勝 健大高崎10―3佐野日大=7回コールド=(29日・等々力)

 今春センバツ王者の健大高崎(群馬1位)が佐野日大(栃木1位)に7回コールドで勝利し、4強入り。来春のセンバツ行きを“当確”にした。先発したエース右腕・石垣元気(2年)が2年生としては史上最速の158キロを計測。7回3安打3失点で完投勝利を収めた。

 2回2死三塁、8番・福田來貴(2年)へのフルカウントからの1球は内角に外れ、四球となったが、「158」の表示に球場全体がどよめいた。2年生投手の史上最速は2013年夏の愛媛大会で済美・安楽智大、18年秋の岩手大会で大船渡・佐々木朗希がマークした157キロとされる。これを1キロ更新した。

 ネット裏で視察したDeNAの稲嶺スカウトは「スピードボールが一番の魅力。夏から秋にかけて、力みなくバランスよく、丁寧に投げられるようになってきている。投手のスキルが成長している」と評価。日本ハムの坂本スカウトは「右の本格派。この時期にこれだけスピードが出るのは、驚きしかない。丁寧に放ってもスピードが出ている」と成長ぶりを称賛した。

 「高卒ドラフト1位でプロに行きたい」と意気込む石垣。2025年秋のドラフト候補としても、熱視線を浴びることになる。(加藤弘士)

 ◆石垣 元気(いしがき・げんき)2007年8月16日、北海道・登別市生まれ。17歳。登別西小1年で野球を始め、西陵中では洞爺湖シニアに所属し、2年夏から投手。健大高崎では1年春の県大会からベンチ入り。2年春のセンバツ優勝に貢献。目標の投手は、オリックスの山下舜平大。178センチ、75キロ。右投両打。