押収された米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の偽ユニホーム=24日、東京税関(C)共同通信社

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「大谷ファン」という44歳の独身男は、ドジャース大谷翔平選手の偽レプリカユニホームを1着約4500円で中国から仕入れ、フリマサイトで7000〜1万1000円で売りさばき、300万円ほど稼いでいた。

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 東京税関は23日、大谷の偽ユニホーム密輸しようとした疑いで島根県益田市の会社員、田村拓也容疑者(44)を福島地検に告発した。

 田村容疑者は昨年12月〜今年4月、「ナイキ」に似たロゴが入った大谷の偽ユニホームを中国の業者から密輸。フリマアプリを使って10〜60代男性3人に計2万6000円で販売したとして、今月10日、商標法違反の疑いで福島県警に逮捕された。県警いわき東署のサイバーパトロールで発覚した。

 今回の告発容疑は今年1月18〜26日、大谷のドジャースやエンゼルスの偽ユニホーム34着を、5回にわけて中国から密輸しようとしたというもの。

「告発の対象となったのは税関の検査で見つかった荷物5個分です。中国から航空貨物で輸送され、税関職員が検査が必要と判断して調べた。正規の商品と比べて、ユニホームの名前の部分の縫製が粗雑だったため、コピー商品だと気付いた。同じ時期に福島県警からも連絡があり、情報を共有しながら調べを進めていました」(東京税関広報担当者)

 調べに対し、田村容疑者は「販売して生活費の足しにしたかった、偽物と分かって売っていました」と容疑を認めている。福島県警が9月、自宅を家宅捜索したところ、大谷と山本由伸投手の偽ユニホーム282着、ドジャースの偽パーカ78着が見つかった。

「本人は大谷選手のことが好きで、たまたまネットで安い偽ユニホームを見つけ、仕入れようと思ったようです。偽のユニホームは見るからに作りが安っぽかった。自宅は築30年ほどの平屋の一戸建てで、家中、段ボールに入ったユニホームやパーカが山積みになっていた。借金などはなく、普通に働いて給料をもらっていたので、生活に困っていたわけではなかったようです」(捜査関係者)

 偽ユニホームで小遣い稼ぎとは、「大谷ファン」を名乗る資格なしだ。