トランプ氏=ロイター

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 【ワシントン=淵上隆悠】米共和党のトランプ前大統領は18日、2021年1月に起きた連邦議会占拠事件に関与したとして収監されている受刑者について、第2次世界大戦中に強制収容された日系人を引き合いに、不当に拘束されているとの認識を示した。

 拘束の正当性を問題視するだけでなく、事件の関係者を抑圧された日系人と同列に扱う発言は批判を招きそうだ。

 トランプ氏はインターネットで音声を配信するポッドキャストの番組で「(受刑者たちは)なぜまだ拘束されているのか。これまでこんな扱いを受けたのは、大戦中に拘束された日本人ぐらいだろう」と語った。米国では、日本への協力を疑われた日系人約12万人が各地の収容所に強制移住させられた。米政府は1988年に公式謝罪している。

 米メディアによると、議会占拠事件を巡っては今年1月までに460人以上が禁錮刑となり、トランプ氏も事件を引き起こしたとして起訴されている。

 前回大統領選で敗れたトランプ氏の支持者が、次期大統領の選出手続き中だった議会議事堂に乱入し、警官1人を含む5人が死亡した。