エバーブルーテクノロジーズが「除雪ドローン」(除雪ロボット)の新モデルを発表 北海道滝川市の六花重工と共同開発

写真拡大

エバーブルーテクノロジーズは、北海道滝川市に拠点を持つ六花重工との共同開発により、新たに小型・無人除雪機「除雪ドローンFシリーズ」を発表した。

●UGVや超小型建設機械として建設現場や農地での多様な作業にも対応

「北海道生まれ」の「除雪ドローンFシリーズ」は、豪雪地域の現実的なニーズに基づいて設計され、厳しい冬の条件下でも効率的かつ無人での除雪作業が可能で、商業施設や住宅、公共施設での除雪作業に活用できる。

さらに、UGV(無人地上車両)や超小型建設機械として建設現場や農地での多様な作業にも対応し、四季を通じてさまざまな作業に対応する。

2024年10月15日より先行販売特別価格での予約受付を開始、2024年10月15日〜18日まで幕張メッセで開催している「Japan Mobility Show2024」(スタートアップブース No.ST-46)で機体の展示を行っている。

●GX対応: 環境に優しい除雪技術で未来を切り拓く

「除雪ドローン」は、エバーブルーテクノロジーズのGX(グリーントランスフォーメーション)への取り組みを象徴する製品ブランド。電動駆動システムにより、CO2排出を削減し、持続可能な社会の実現に貢献する。エネルギー効率が高く、環境負荷の少ない設計により、未来の除雪作業をエコフレンドリーにサポートする。

●遠隔操縦によるスマート除雪

「除雪ドローン Fシリーズ」のローンチモデル「SRD/UGV-F11RC」は、専用コントローラー(プロポ)を使って遠隔操縦が可能。オペレーターは無人除雪機を目視でコントロールし、寒い冬の日でも快適な場所から除雪作業を行うことができるため従来の除雪機や手作業に比べ、身体的負担を軽減しつつ効率的な作業が可能。

●水上ドローンの技術を活かした自動制御

エバーブルーテクノロジーズは水上ドローンの開発で培った6年の経験を活かし、2022年から無人自動除雪機の開発に着手。2024年には実証実験を行い、現場での実用性と信頼性を検証している。また2025年6月に自動除雪機能のアップグレードキットの発売を予定。これを導入することで、遠隔操縦モデルに自動除雪機能を追加することができる。

●六花重工との強力なパートナーシップ

今回、開発協力している六花重工は、重機やロケットの開発で培った高い技術力を持つ企業で、特に雪の多い北海道空知地方に拠点を置き活動している。同社との共同開発により豪雪地帯で開発を行うことで、実際に現地で求められる耐久性と信頼性を実現することができた。北海道の厳しい冬でも、深い積雪や不整地で安定した動作が可能な設計となっており、六花重工の技術が十分に活かされた製品となっている。

●多様な作業に対応するUGVとしての利用

「除雪ドローン Fシリーズ」は、単なる除雪機ではなく、UGV(無人地上車両)としての特長を備え、除雪だけでなく建設現場や農地、林道など、多様な現場でも活躍でき、悪路にも対応する優れた走行性能により、資材の運搬や整地作業などにも使用可能。除雪シーズン以外でも活躍するため、オールシーズンでの利用が期待される。

●Fシリーズの主な特長

●4輪モーター駆動とスキッドステアリングによる高い走行性能

クローラー式に比べて動力伝達効率が高く、1000Wのパワーを持つホイール式4輪モーター駆動を採用。電力消費を抑え、省エネルギーで長時間運用が可能。スキッドステアリングにより、狭い場所や複雑な地形でも容易に旋回でき、操作性に優れている。

●ローリング・リジッド・フレーム(特許出願済)

車体中央のバックボーンが回転することで、常に4輪が接地し、20cmの段差や斜度30度の法面でも安定した走行が可能。さらに、泥や砂利などオフロードでも活躍する多用途な機械として設計されている。