堀がプロでの再会を熱望する報徳学園・今朝丸

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 今秋ドラフト会議で報徳学園・今朝丸裕喜投手(18)の上位指名が予想されている。同校を今春卒業し、23年度ドラフト4位でオリックスに入団した堀柊那捕手(19)が、1学年下の今朝丸の成長、魅力を語った。プロの舞台での対戦、再会に思いをはせるルーキー。ファームでは平野佳らとバッテリーを組み、自身も成長している。

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 今春のセンバツ大会準々決勝では、大阪桐蔭相手に9回1失点の完投勝利を挙げるなど、ドラフト上位候補に駆け上がった今朝丸。昨年同大会で準優勝した時に捕手を務めたオリックスの堀も成長を感じている。

 「本当にコントロールが良くなりました。あとは真っすぐの強さ、質がより良くなっています」

 188センチと恵まれた体格から繰り出される最速151キロの直球。甲子園大会には23年春、24年春夏と計9試合に登板したが、与四死球率は1・62と抜群の制球力を見せていた。U−18アジア選手権では決勝の台湾戦で先発。敗戦投手となったが、資質の高さを示した。

 世代を代表する投手となった今朝丸について「すごいピッチャーですよ」と絶賛。続けて「僕たちが甲子園に出た時の選手たちはまだ経験も少なかったと思うんですけど、今朝丸は大舞台の経験を重ね、緊張した場面でも自分の投球ができるようになった。精神的な部分も成長しているのかな」と心身共にレベルアップしていると見た。

 今年プロの世界に飛び込み、ファームでは平野佳ら経験豊富な投手たちとバッテリーを組んだ堀。1年間、最高レベルの球を受けてきたルーキーが評価する今朝丸の将来が楽しみでしかない。

 今朝丸が奮闘するように、堀もウエスタンで72試合に出場し、打率・254、20打点と研さんを積んだ。1年目から堂々としたリードを見せ、日米通算257セーブの平野佳からも「俺もあそこの場面はあの配球がいいと思ったよ」と言葉をかけられたことが、大きな自信になったという。

 支配下野手では唯一1軍出場がないが、舞洲でシーズンで戦う基礎を作った。「もっともっとレベルアップして、1軍に上がりたいです」。来季、堀と今朝丸は対戦相手となるのか、それとも報徳学園時代同様同じチームでプレーするのか。「プロで会うのが楽しみですね」。両者の躍動に目が離せなくなりそうだ。(デイリースポーツ・関谷文哉)

 ◆今朝丸 裕喜(けさまる・ゆうき)2006年6月2日生まれ、18歳。兵庫県神戸市出身。188センチ、80キロ。右投げ右打ち、投手。小学時に横屋川井少年野球部で野球を始め、本庄中時代は関メディベースボール学院中等部に所属。報徳学園では1年秋からメンバー入り。23年春、24年春夏と甲子園大会に出場し、U−18アジア選手権にも日本代表に選出された。最速151キロ。

 ◆堀 柊那(ほり・しゅうな)2005年7月16日生まれ、19歳。兵庫県出身。179センチ、82キロ。右投げ右打ち。捕手。報徳学園から23年度ドラフト4位でオリックス入団。報徳学園では1年春からベンチ入り。3年春の選抜では準優勝に貢献。今季、ウエスタンでは72試合に出場した。