大阪府警本部(C)日刊ゲンダイ

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 大阪市北区の地下街「泉の広場」近くにある高級出会い系喫茶は<経済的に余裕のある紳士な男性と出会える会員制の出会い喫茶><日本で初めて誕生した元祖出会い系の喫茶ブランド>などとうたい、「素人女性」とセレブ客を集めていた。

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 男性客に女性を引き合わせ、売春を仲介したとして、出会い系喫茶「Tu-Ba梅田店」の店長、村上洋介容疑者(48)と従業員の2人が先月28日までに売春防止法違反の疑いで大阪府警に逮捕された。

 村上容疑者は会員登録した女性からバストサイズや都合のいい日時、売春に応じる金額、相手男性の地位や立場など、あらかじめ条件を聞いていた。男性会員の好みのタイプや希望する年齢にピッタリの女性が見つかると、個別に「この女性はどうですか?」と持ちかけ、2人を店舗がある雑居ビルで引き合わせていた。

「あえて店内で会わせなかったのは、他の会員との接触を避け、女性が複数の男性から品定めされないようにするためです。2人で会って条件の確認をし、ラブホテルに直行していた。相場は3万5000円か4万円で、女性は手数料なしですべてもらえます。一方、男性は入会金、交渉成立料がそれぞれ1万円でホテル代もかかるため、1回あたり6万〜7万円支払っていた」(捜査事情通)

■モデルやOL、主婦など素人っぽさが売り

 店のHPには<公務員、会社役員、税理士をはじめとして、経営者や医者、スポーツ選手なども来店されます>と書かれているが、実際、支払い能力がある常連客がほとんどだった。女性もモデルやOL、女子大生、主婦など容姿のレベルが高く、登録女性は約1000人に上り、会員の8割を占めていた。

「女性たちは変なプレーを強要されたり、危険な目に遭ったり、取りっぱぐれることもなかった。個人情報も守られていたため、身バレの心配もない。おまけに金額交渉を含め、すべて店側が段取りをしてくれる。一方、男性にしても、風俗嬢っぽくない、まさに街角を歩いているような、出会える機会の少ない素人っぽい女性を紹介してくれ、後腐れなく楽しめる。それが人気の理由だったようです」(捜査事情通)

 このグループは大阪と兵庫で出会い系喫茶を4店舗展開。Tu-Ba梅田店だけで月平均250万円を売り上げ、昨年1年間で3200万円稼いでいた。

 調べに対し村上容疑者は「本来の出会い系の営業だけでは売り上げが上がらず、金を稼ぐためだった。バレるとは思わなかった」と供述。女性には「売春はしません」という誓約書を書かせ、健全な出会い系喫茶を装い、摘発を逃れていた。