前回の「みんなのケータイ」でお知らせした通り、筆者は「Galaxy Z Fold6」をメインのスマートフォンとして使っています。

 これまで、フォルダブルスマートフォンをメインの端末として使っていると、細かな不便を感じることがありましたが、アクセサリーやサービスが充実してきたこともあって、徐々に「Galaxy Z Fold6」がメイン端末としてこなれてきました。

メーカー版の「Galaxy Z Fold6」をメイン端末に使っている

 特定の用途に割り切って使うサブ端末とは異なり、メインのスマートフォンとして使うと、一日に何度か音声通話やLINE通話を使います。

 このとき、端末を手で持って「もしもし」すると、フォルダブルの中では軽い部類とは言え、やはり腕が疲れてしまいますし、「Galaxy Z Fold6」の特長である、大きなディスプレイを使って調べものをしたりすることは難しくなります。

 この問題を解決するために……というよりは、単純に度入りのメガネとしても常時着用していますが、オーディオグラス「HUAWEI Eyewear 2」と組み合わせると、端末を手に持って耳に近づけることなく、鞄や机の上に置きっぱなしの状態でも、通常の(回線交換の)音声通話に応答できますし、両手が空いた状態で音声通話できます。

 そのため、「Galaxy Z Fold6」を操作して調べものをしたり、音声通話をしながらそのままパソコンでメールを打ったり、カレンダー登録したりも簡単になりました。

マイク&スピーカーを搭載する「HUAWEI Eyewear 2」

 筆者はこれまで、ケータイ(フィーチャーフォン)の時代から、NTTドコモの「iD」を主な決済手段として使っていましたが、長引くドコモの通信品質の問題や、クレジットカードの「dカード GOLD」の、年間利用額が200万円を超えた際の2万2000円相当の特典が廃止されることから、「Galaxy Z Fold6」では、代わりに「ANA Pay」経由でクレジットカードのタッチ決済を使っていました。

「iD」に代わって、カードのタッチ決済を使っていた

 クレジットカードのタッチ決済は、日本国内でも使えるお店が増えていますが、Android端末で支払いする限り、端末のロックを解除しないと支払いできません。

 特定のアプリを立ち上げなくて良い点やデータ通信を要しないため、たとえばGoogleマップで地図を確認しながらとか、SNSをチェックしながら支払いすることも可能という点では、コード決済よりも手軽に使えますが、端末がロックされた状態では、買い物などの支払いには使えません。

 そこで使うことにしたのが、同じく「ANA Pay」のiD決済です。「ANA Pay」のiD決済は、使おうと思えば最初から使うことはできましたが、いずれはドコモ回線に戻してドコモの「dカード」のiDを登録するかもしれない……なんてことを考えて、ひとまず保留としていたのですが、「Galaxy Z Fold6」を常用するにつれて、「端末のロックを解除しないと支払いできない」点がストレスに感じるようになって登録に至りました。

「ANA Pay」のiDを使い始めた

 dカードの「iD」と異なり、プリペイド式のため残高にはある程度注意する必要がありますが、残高はウィジェットに配置できるほか、オートチャージも設定できますので、大きな問題はありません。

 設定して使い始める前は、もろもろと心配事があったのですが、実際に設定してみて運用してみると、これまでと同様に、何ら不都合なく使えるようになって大満足です。

 このほか、フォルダブルならではの使い方が敬老の日の前後にたくさんありました。1つめは集合写真の撮影や、キッチンに立つ祖父母と孫の撮影など、端末を半開きした状態でのカメラ撮影です。

 集合写真の撮影は、適当な高さの棚などに「Galaxy Z Fold6」を適当な角度をつけて立て、「Galaxy Watch」シリーズのスマートウォッチでシャッターを切りました。

 もう1つは、敬老の日にあわせて子どもを連れて両親の家を訪問した際に、キッチンの空きスペースに「Galaxy Z Fold6」を置いて、祖父母と孫を正面から撮影するのに活用しました。これも、「Galaxy Watch」で適当にシャッターを切って撮影しています。

キッチンの空きスペースに「Galaxy Z Fold6」を半開きで設置

子どもの背後で、「Galaxy Watch5 Pro」を操作してシャッターを切った

シャッターは「Galaxy Watch」からコントロールできる(※サムスンのWebサイトによるとAシリーズは非対応)

 もう一つ、カスタマイズツールの「Good Lock」で見つけたのが「One Hand Operation +」です。片手で端末を操作しやすいように、画面の左側と右側にジェスチャー領域を追加して、タスク切替、アシスタントアプリの起動、画面回転などさまざまな機能を割当して実行できます。

 中でも筆者が気に入っているのはタスク切り替えで、標準のタスク切り替えと比べて少ない操作でより多くのアプリにワンタップで切替ができます。

「One Hand Operation +」のタスク切り替え画面

 「Galaxy Z Fold6」のハードウェア完成度が高いのは、前回の「みんなのケータイ」のコーナーでも紹介した通りですが、それを活用できるように、周辺機器やサービスの環境も充実してきたように感じます。筆者としては何度目かの挑戦で、ようやく「フォルダブル端末がメイン」に落ち着きつつあります。