年齢確認でゲーセンのカード挿入→船内自販機でビールが買えた! 動画投稿が波紋、船会社は改修の方針
東京・八丈島へ向かう客船の酒自販機で、ゲームセンターで使うカードを差し込んで年齢確認すると「販売可」になったとする動画が、X上で投稿されて、波紋が広がっている。
免許証で年齢確認するシステムになっているが、なぜなのだろうか。客船を運航する東海汽船(東京都港区)は、「別のカードで試すと同じ結果になった」と取材に説明し、今後改善の処置をすることを明らかにした。
「販売可能になってる!」周囲から驚く声
自販機の右上には、「免許証 年齢確認装置」と入った読取機が設置され、「受入可」のオレンジ色ランプが灯っている。
そこに、ゲームセンターで使う「Aime(アイミー)」のカードを挿入口に入れると、カードが1回引き込まれ、少し戻って、また引き込まれる。すると、ランプが「販売可」と白く点滅し始め、カードが出てきた。
カードには、少女キャラがデザインされており、あたかもその描かれた顔が認識されてしまったかのようだ。
「販売可能になってる!」。周囲から驚く声が上がる。カードを取り出し、200円分の硬貨を入れると、取り出し口から缶ビールが出てきた。
こうした様子を撮った動画は、2024年9月22日にX上で投稿された。投稿者は、自販機がカードを免許証と認識している模様だと指摘した。
自販機は、東京―八丈島間を運航する大型客船「橘丸」で設置されていたといい、21日深夜に東京を出て、翌朝に八丈島に着く便でのことだったようだ。
投稿された動画は、700万回ほど閲覧されており、一体どういうことなのかと波紋が広がっている。
「装置が故障したか、経年劣化したかが原因ではないか」
この酒自販機について、東海汽船の広報担当者は9月26日、J-CASTニュースの取材に対し、「装置の感度や精度を調べようと、別のICカードで試すと、年齢確認を通ってしまいました」と事実関係を認めた。
客船の橘丸が14年に建造されたとき、同社が自販機に年齢確認装置を後付けで取り付けたという。ただ、装置のメーカーは、この分野からすでに撤退しており、問い合わせできない状態だ。
そこで、同社では、別のメーカーに年齢確認装置の見積もりを依頼し、このメーカーに原因について調べてもらうことにした。
「もともとは、免許証以外では通らないはずだったと思います。ゲームセンターのカードでは、本来は通ることはありません。装置が故障したか、経年劣化したかが原因ではないかと考えており、修理して使えるか、新しい装置に替えるか今後検討していきます」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)