ZOZOマリンスタジアム(編集部撮影)

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プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(65)が2024年9月9日にユーチューブを更新し、ロッテの佐々木朗希投手(22)の現状を独自分析した。

「高校の時に160キロを投げる人は、絶対にどこかに負担はある」

佐々木は今シーズン、右上肢のコンディション不良などで2度、戦線を離脱した。

9日時点で、15試合に先発して防御率2.43、8勝4敗。クオリティスタート(QS=6回以上を投げて自責点3以内)達成率は53.3%だ。22年に記録した自己最多の9勝まであと1勝となった。

直近の試合は8日の楽天戦で、5回7安打7奪三振3失点で勝利した。

高木氏は今シーズンの投球を踏まえ、プロ5年目の佐々木の現状に言及した。

「佐々木の体を見て、高校から入って、高校の時に160キロを投げる人というのは、体ができていないのにスピードは出るという。だから絶対に、どこかに負担はある。そこを故障する前に補いながら、そのスピードを保ちながら育てていかなければいけないということで、無理はさせたくない。これは分かる」

「故障、背中の張りとかいって離脱していくのは、すごく寂しい話」

そして、佐々木の体作りに関して独自の視点から、次のような見解を示した。

「(筋トレなどは)それなりにやっているだろうし、やらせているとは思う。ただ、それを感じない。例えば、完全試合をやったときをピークだとすれば、それ以上に何か進化していっているかというと、むしろ退化していっているような。(そういうふうに)感じられるというのは、どこかやり方が違うのだろうなと思う。日々鍛えているということは確かだと思うけれども、それを感じないということはやり方に問題があるのではないか。そこに物足りなさというのを、見ているファンは感じているのではないか」

佐々木は22年4月10日に本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦で完全試合を達成。17日に行われた日本ハム戦(ZOZOマリンスタジアム)では、8回まで完全試合を継続し、2試合連続の完全試合に期待がかかったが、この回で降板した。

佐々木の実力を高く評価している高木氏は、現状の成績に不満の様子で、こう語った。

「(最多勝などのタイトルを)本当は取らないといけない。奪三振は毎年取らないといけないくらいのポテンシャルのあるピッチャー。だから、成績がついてきていないことにはガッカリだし、故障、背中の張りとかいって離脱していくのは、すごく寂しい話。これは本人にしか分からないことだし、無理したら故障につながるのであれば、休まなければいけない。でもプロの責任としたら、シーズンを休まないで、すべて全うしてはじめてプロ野球人というか、ファンの期待に応えるというか。そういうことだから、体は強くしていってほしい」

佐々木は8月1日の西武戦で1軍に復帰して以来、6試合に先発して3勝2敗の成績を残している。