「村松をセカンドで使っておくとか」下位に低迷する中日、来季につなげる戦い方とは?球界OBが注目する「二遊間の起用法」「ドラフト戦略」
大島は今季代打としての出場が多かった(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
セ・リーグは首位巨人から4.5ゲーム差以内に4チームがとどまる、まれに見る混セとなっている。
一方で寂しさを感じさせるのは勝負の9月に入って、ペナントレース争いから脱落している、5位の中日、6位のヤクルトの戦いぶりにもある。
【消化試合】『オリックスはもう来季を見据えた采配をしている︎』3連覇の反動で主力が成績不振も若手にシフトチェンジ︎中日やヤクルトが消化試合ですべきことは︎
中でも立浪和義監督が就任3年目、成果が期待された中日が苦しんでいる。
優勝争いから脱落したことで、すでに来季を見据えたチーム作りが大事と見られる中、球界内からも様々な考察の声が上がっている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は9月8日に自身のYouTubeチャンネルに「【消化試合】『オリックスはもう来季を見据えた采配をしている!!』3連覇の反動で主力が成績不振も若手にシフトチェンジ!!中日やヤクルトが消化試合ですべきことは!?」と題した動画を更新。残り試合も少なくなる中で優勝争いから脱落したチームに関して、独自の見解を語っている。
ここまでもシーズン通して中日の戦いぶりに着目してきた高木氏は低迷から抜け出せないチームについて、様々なポジションの来季構想について問いを投げかけた。
「誰を主軸にするのか?ファーストを誰にするのかとか」として、三塁手に関しても若手の石川昂弥、もしくはベテランの高橋周平に任せるかなど、複数ポジションで来季に向けた構想を固める必要があるとした。
さらに大事な二遊間に関しても、二塁手の田中幹也が今月5日に左足首のねんざのため、登録抹消。今季は「2番・二塁」で開幕スタメンを勝ちとると107試合に出場、堅守でチームを盛り立てるも打率「.219」、2本塁打、22打点と打撃面ではさらなる成長が求められている。遊撃ポジションは田中と同じくプロ2年目の村松開人がチーム最多の85試合に出場している。
一方で高木氏は二遊間に関して、ドラフト戦略とともにあるプランを提言した。今ドラフトの目玉とされる遊撃手の宗山塁(明大)獲りに動くと想定、主に遊撃で出場を続けている村松開人の二塁コンバートを選択肢の一つとして提言してみせたのだ。田中がフルシーズン戦うスタミナ面を課題としながら、残りシーズンも「村松をセカンドで使うとか」と、先を見据えた起用法も必要とした。
いずれにせよ、チーム首脳陣が「(選手を)試しておこうかじゃなく、(来季に向けての)レギュラーを決めておかなきゃいけない作業がある」と残り試合で果たさなくてはいけないミッションがあるとした。
同じくリーグ最下位と苦しむヤクルトに関しても高木氏は言及。故障離脱となった塩見泰隆の今後の起用法や、正捕手問題など解決すべき課題があるとした。動画内ではほかにもオリックスについて触れている。
下位に低迷する球団に関してはペナント争いとは別に、この時期は様々な課題の洗い出しが求められる。残りシーズンの起用法も注目を集めそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]