マテンロウサンがデータに該当(撮影:山中博喜)

写真拡大

 今週の土曜日は、札幌競馬場で札幌2歳ステークス(GIII・芝1800m)が行われます。

 過去10年の札幌2歳Sでは、前走から中3週以上で出走した馬が8勝2着7回3着6回と良績を残しています。さらに複勝率は28.4%、単勝回収率では119%と優秀な数字となっています。体力のつききっていない2歳馬による一戦ですので、前走からある程度間隔を空けた方が疲労も抜けて能力通りに走ることができるといえるのではないでしょうか。

 一方、前走から中2週以内で出走していた馬は2勝2着3回3着4回。馬券に絡む可能性はゼロではありませんが、複勝率は16.7%ですし単勝回収率は30%と低調な成績となっています。やはり、中2週以内での出走は、体力のつききっていない2歳馬にとっては想像以上の負担になると言えるかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走から中2週以内のキャリア1戦馬(ただし、牝馬は除く)
[0-0-0-13]複勝率0%
該当馬:マテンロウサン
(過去の該当馬:16年ディープウォーリア2番人気10着、15年アラバスター3番人気5着、14年ミッキーユニバース1番人気7着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるマテンロウサンが該当しました。

 前走から中2週以内で出走し馬券に絡んだのは、キャリア2戦以上か牝馬のみとなっています。

 前走から中2週以内と間隔が詰まっていたとしても、キャリア2戦以上を積んで体力がついている馬であれば問題なく走れるのでしょう。また、キャリア1戦でも牝馬だった場合は、前走からの回復力が早いためか、間隔が詰まっていたとしても結果を残す可能性があります。

 しかし、該当馬に挙げたマテンロウサンは牡馬でキャリア1戦ですので、過去の傾向から好走する可能性は極めて低いと言えます。

 前走の新馬戦は4馬身差で圧勝していますが、その時の2着以下で勝利を挙げた馬はいません。相手に恵まれた可能性も否定はできませんので、前走の結果を鵜呑みにするのは危険かもしれません。

 過去の傾向や前走の相手関係を考えると、人気ほどの信頼度は感じられない印象ですし、ここは思い切って本馬を軽視する事も的中を得るためには必要になるのかもしれません。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。