服を洗う回数が増える夏、洗濯機の生臭さに悩まされる方も多いのではないでしょうか。元小学校家庭科教諭で、家事に関する著作もあるブロガー・よしママさんに5ステップで完了する「排水口と排水ホースのお手入れ」を教えてもらいました。

掃除しても落ちない下水臭さは「排水口」にあり

ホコリや水滴など、汚れがたまりやすい洗濯機まわり。とくに排水ホースのある部分はスペースが狭いので、掃除もしづらい場所の1つです。洗濯槽の掃除はしていても、排水口の汚れには気がつかず、お手入れをしたことのない方もいるのではないでしょうか。

排水口やホースに汚れがたまっている場合、洗濯機まわりで下水のにおいがします。このにおいがなかなか強烈で、洗面所や浴室まで流れ込んでしまうこともあるほどやっかい…。

しかし、やり方さえわかれば、手入れは意外と簡単。そこで今回は、排水口のお手入れ方法をご紹介します。

においの原因は、糸くずや洗剤の溶け残り

生臭さを感じると、まずは洗濯槽の汚れを疑いますよね。しかし、洗濯槽がきれいな状態であれば、その原因は排水口の汚れかもしれません。

とくにわが家のようにパン(間にはさむ保護板)がなく、排水トラップが床に直接つながっているタイプは、洗濯槽から下水のようなにおいがしてきます。このにおいがしたら、排水口の汚れの可能性が。

汚れの原因は、糸くずや洗剤カス、皮脂汚れ、洗剤の溶け残り、洗濯槽のカビなどが当てはまります。いずれも定期的な糸くずフィルターや、洗濯槽の掃除をすれば改善されます。それでも汚れはたまるので、月に1度排水口のお手入れするのが理想ですよ。

排水口のお手入れ方法

ここからは、簡単に実践できる排水口のお手入れ方法を5ステップでご紹介します。

わが家は縦型の洗濯機で、床直結型の排水口。洗濯機によって排水口の場所や取り外し方が違うので、必ず説明書を読んでから掃除を進めてください。

●1:蛇口を閉める

始めに電源コードと漏電対策のアース線を抜いて、蛇口を閉めておきます。必要であれば洗濯機をずらし、排水口を出します。

このときホースが折れたり伸びないよう注意しながら移動させましょう。写真のように古いタオルと洗面器を用意しておけば、水が垂れる心配もありません。

●2:排水口からホースを外す

排水口からホースを外します。このときホースの先やパーツからたまった水が出てくるため、こぼれないように洗面器で受けましょう。中には、水がたまる“排水トラップ”があるので、そちらも取り出します。

●3:クリーナーをかけてブラシでみがく

パイプ用のクリーナーをかけて、ブラシなどで磨きます。汚れがひどい場合は塩素系のクリーナーを代わりに使用。このときに、排水口の中にものが落ちないように気をつけてくださいね。

●4:排水トラップとホースを洗う

手順2で外した排水トラップを洗います。内部に汚れがつまっていることがあるので、スポンジブラシでしっかり磨きます。

排水ホースにもクリーナーを入れて、内部に洗剤が行き届くように。塩素系のクリーナーを使った場合は水ですすいでください。掃除のあとはいつもどおり洗濯をすれば自然と排水されます。

●5:周りをふいてパーツを戻す

最後にホコリや水滴をふきとります。排水口のパーツを戻し、水道と電源、アース線も元の状態に。排水口まわりは湿気とホコリがたまりやすく、虫も好みやすい場所ですので、通気性をよくしておきましょう。

私は洗濯機の横にゴミ箱を置いていますが、ゴミ箱を底上げすることですぐに掃除できるようにしています。

猛暑で洗濯回数が多い時季は、どうしても排水口の汚れがたまりがちです。しかし、汚れをそのまま放置するとつまりの原因となり、のちのち洗濯機の排水エラーを起こすことも。洗濯機回りの生臭いにおいが気になったときは、今回のお手入れ方法を試してみてはいかがでしょうか。

※ 塩素系漂白剤は、クエン酸などの酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生するので、絶対に同時に使用しないでください。塩素系の洗剤を使用する場合にはゴム手袋をして、必ず換気を行うようにしましょう。

※ 洗濯機の詳しい使用方法や掃除方法、使用上の注意は、取扱説明書またはネットストア商品ページをご確認ください。