スターウェーブがデータに該当(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、新潟競馬場で新潟2歳ステークス(GIII・芝1600m)が行われます。

 過去10年の新潟2歳Sでは、前走で1600mに出走していた馬が8勝2着3回3着5回と良績を残しています。キャリアの浅い2歳馬による一戦ですので、前走で新潟2歳Sと同じ距離を経験している事がアドバンテージになるため、このような傾向になっていると考えられます。

 前走で1600m以外に使われていた馬を見ると、前走が1800mだった馬が2着5回3着2回となっています。前走である程度の長い距離に出走したことによりスタミナ面が強化され、広いコースのマイル戦でも最後まで走り切れているのでしょう。

 前走が1400m以下だった馬は2勝2着2回3着3回となっていますが、前走で1600mや1800mに使われていた馬と比べると、単勝や複勝の回収率は低い数字となっています。前走から距離が延びた馬でも好走する可能性はゼロではありませんが、期待値としては低くなっていますのでしっかりとした根拠に基づいて取捨は決めたいところです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走東京芝1400mに出走(ただし、ダイワメジャー産駒は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:スターウェーブ
(過去の該当馬:17年ムスコローソ1番人気12着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるスターウェーブが該当しました。

 過去10年の新潟2歳Sでは、前走で東京芝1400mだった馬は9頭が出走。馬券に絡んだのは1頭のみとなっています。東京芝1400mと新潟芝1600mは左回りで直線長いコースという共通点こそありますが、レースの質自体は相当に違うため、前走で東京芝1400mを経験している事がマイナスに働いてしまうのではないでしょうか。

 前走が東京芝1400mで馬券に絡んだのは、昨年のアスコリピチェーノです。アスコリピチェーノはダイワメジャー産駒です。過去10年の新潟2歳Sでダイワメジャー産駒は13頭が出走し3勝2着2回3着1回。単勝回収率118%、複勝回収率119%と高い数値を残しています。ダイワメジャー産駒は新潟2歳Sに高い適性があるため、昨年のアスコリピチェーノは結果を残せたと言えるのではないでしょうか。

 しかし、該当馬に挙げたスターウェーブはKingman産駒ですので、過去の傾向からすると大きな期待はしづらい1頭と言えます。これまでの新潟2歳SでKingman産駒の出走はありませんが、新潟芝1600mには6頭が出走し全て着外となっています。人気を裏切るケースも多々見られることもありますので、新潟芝1600mの適性に不安が残ります。

 スターウェーブは人気が有力な1頭ではありますが、不安要素を抱えていることを考えれば思い切って本馬の評価を下げることも必要になってくるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。