ホンダ高級ミニバン「エリシオン」復活!? オデッセイとは違う? 強敵多いも堅調な人気! 販売される中国での現状は

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復活していたホンダ エリシオン、その後は?

 ホンダは大型ミニバンの「エリシオン」を2013年まで日本で販売していました。

 一方で実は中国では現在も姿を変えて販売されています。いったいどのようなクルマなのでしょうか。

え? ホンダ「エリシオン」復活してた? どういうこと?

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 エリシオンは2004年に「ステップワゴン」や「オデッセイ」よりも大きい、最上級のミニバンとして発売されました。

 新開発の専用プラットフォームを採用、サイズは全長4845 mm x 全幅1830 mm x 全高1810 mmと存在感のあるボディを誇ります。

 登場当初はK24A型2.4リッター直列4気筒エンジンと、J30A型3.0リッター V型6気筒エンジンの2種類から選択できました。

 ですが、2006年にはボディサイズを拡大した上位モデル「エリシオンプレステージ」を発表。

 J35A型3.5リッター V型6気筒エンジン搭載で最高出力300 psを叩き出す仕様となります。

 ホンダのラインナップにおいてセダン「レジェンド」と肩を並べるフラッグシップモデルとして君臨し続けましたが、販売は思うように振るわず、2013年に日本での販売を終えました。

 独特なフォルムと圧倒的なパワーで今も密かな人気を誇るエリシオンですが、実は中国は現在も「エリシオン」がラインナップに存在し続けていることはあまり知られていません。

 中国市場において、エリシオンは2012年6月に発売されました。

 日本での販売が終了した後も中国では2015年まで販売が継続され、その後、同年11月に開催された広州モーターショー2015にて2代目エリシオンが発表されました。

 中国における2代目エリシオンは2013年11月に日本でも発売された5代目オデッセイの姉妹車となります。

 ホンダやトヨタなどの中国に複数の合弁会社を持っている自動車メーカーは、ひとつのモデルに異なるデザインと車名を与え、姉妹車としてそれぞれの合弁会社からリリースすることが一般的です。

 エリシオンの場合、製造と販売を担当するのは東風汽車との「東風ホンダ」で、オデッセイは広州汽車との「広汽ホンダ」が担当する形になります。

 ホンダは中国市場にて「オデッセイ/エリシオン」以外に、「フィット/ライフ」、「インテグラ/シビック」、「アコード/インスパイア」。

「クライダー/エンヴィクス」、「ヴェゼル/XR-V」、「ZR-V/HR-V」、「ブリーズ/CR-V」、「アヴァンシア/UR-V」、「e:NP1/e:NS1」、「e:NP2/e:NS2」などをそれぞれ広汽ホンダと東風ホンダから展開しています。

 東風ホンダが現在も販売するエリシオンはオデッセイの姉妹車であるものの、いくつかの点で異なります。

 まず、フロントマスクはオデッセイ同様に大型のグリルを備えますが、エリシオンの方はグリルがより下に長いデザインとなっています。

 また、グリルの枠がより顕著となっており、オデッセイよりも力強い印象を感じさせます。

 一方でリアやサイドのデザインは基本的に同一で、内装の設計も変わりません。

 現在、日本で販売されているオデッセイは中国で生産されているモデルの輸入となり、パワートレインはLFB型2.0リッター直列4気筒エンジンを搭載するハイブリッドモデル「e:HEV」のみとなります。

 これは中国でも同じで、オデッセイとエリシオン、両方ともに現在はe:HEVモデルだけの設定となります。

 中国仕様のエリシオンでは2018年までK24W型2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載する純ガソリンモデルが販売されていましたが、2019年のマイナーチェンジでe:HEVに一本化された形です。

 エリシオンの現在の月間販売台数は毎月2000台前後、オデッセイは毎月3000台前後となっています。

 ここ数年で中国メーカーによる新たなミニバンが多数登場したことによってシェアは若干落としつつも、3列目シートを床下に収納してフルフラットにできる機能は珍しく、高く評価される要因のひとつとなります。

 中国のミニバン市場は現在、BYDのデンツァブランドが展開するEVミニバン「D9」が毎月1万台前後を販売して首位に君臨しています。

 その下も中国メーカーのEVミニバンが独占していると思われがちですが、実は2位には広汽トヨタの「シエナ」がランク入りしています。

 ハイブリッド車であるシエナは毎月7000台前後、姉妹車の「グランビア」と合わせたら毎月1万2000台前後を販売する状況です。

 コンパクトカーやSUVでは中国メーカーのEVが台頭してきていますが、一方でミニバンはまだ純ガソリンやHEVが拮抗しており、比較的ユニークな構図と言えるでしょう。