「最後の詰めが甘かった」2戦連続完封負けの阪神に球団OBが指摘した”エラー以外のミス”とは

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佐藤氏は梅野のリードに苦言を呈した(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 7月20日、甲子園球場で広島と対戦した阪神。7月19日に続き、2試合連続で完封負けを喫した。

 広島の先発は、試合開始前の時点で防御率0点台の大瀬良大地。阪神打線は5回裏1アウトまで1人のランナーも出せず。その後はチャンスを作りながらも、勝負どころでは凡退が続き、約2か月ぶりに先発した及川雅貴を援護できなかった。

【動画】「結局はミスだよ」2024年7月20日【 阪神 vs 広島】 佐藤義則の眼

 そして延長11回表、富田蓮がマウンドに上がったものの、先頭打者に四球を与える。さらにバント処理の際にまずい守備が出てしまい、無死満塁から広島の4番・小園海斗が犠牲フライ。結果的にこの1点が決勝点となった。

 シーズン二度目の4連敗となり、貯金がなくなった阪神。深刻な貧打、さらにはエラーがクローズアップされる中、球団OBは目に見えるエラー以外にもミスがあると指摘する。

 阪急、オリックスで通算165勝の実績を残し、引退後は阪神の投手コーチも務めた佐藤義則氏が、YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を7月21日に更新し、対する印象を語った。

 佐藤氏が指摘したのは、11回表のエラーだ。無死1塁からのバント処理で悪送球となり、ランナーが3塁まで進塁した守備を「一番やっちゃいけないことをしてしまった」と言及。「植田(海)のカバーはナイス」と称賛しつつも、緊迫した場面でのミスは見過ごせなかったようだ。

 また、佐藤氏はエラーだけでなく、無死満塁という状況での梅野隆太郎の配球についても解説。「外野フライで1点を取られる場面でなぜ高めに構えるのか」「内野のホームゲッツーを狙うのであれば、頑張って内野ゴロ、もしくは三振という配球をしなければいけない」と語ったように、状況に応じたリードができていないことに疑問を抱いていた。

 「空振りを取りたくて高めに構えていると思う」としつつ、「2ストライクを取られたら、1球目で空振りしたときと同じようには、打者は思い切って振らない」と指摘。事実、小園は追い込まれてからの高めのボールを犠牲フライにしている。

 佐藤氏は守備のエラー、さらには配球ミスで失点を許した一連のプレーについて、「最後の詰めが甘かった」と総括した。

 オールスター前最後となる22日の試合、阪神の予告先発は西勇輝、対する広島の予告先発は九里亜蓮となっている。悪い流れを払拭し、後半戦からの逆襲に向けては、どんな形でも勝利が求められる一戦となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]