熊に遭遇したらどうすればいい? 攻撃別の対処法や応急処置で命を守る
数多くいる野生動物のなかでも、熊は特に危険な動物として知られています。
もし突然熊に遭遇したら、私たちはどう対処すればよいのでしょうか?
今回は、野生の熊に襲われたときや万が一遭遇した場合の攻撃別対処法や応急処置の方法、そして熊が生息している場所を解説します。
命を守るために、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
≫【イラスト解説】「くも膜下出血」とは? 原因や前兆となる症状監修医師:
松繁 治(医師)
岡山大学医学部卒業 / 現在は新東京病院勤務 / 専門は整形外科、脊椎外科
主な研究内容・論文
ガイドワイヤーを用いない経皮的椎弓根スクリュー(PPS)刺入法とその長期成績
著書
保有免許・資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術・技術認定医
熊が生息しているのはどのような場所?
野生の熊は、九州を除く本州と四国、北海道の山間部を生息地としています。現在日本に生息している熊は、以下の2種類です。
ツキノワグマ
ヒグマ
ツキノワグマは東北や中部地方を中心とした、落葉広葉樹林のなかで生活をしています。ヒグマは北海道に生息していて、森林や木の少ない原野で生活している熊です。
熊は基本的に森林のなかで生活をしているので、普段は人間の住む場所には現れません。ただ近年は森のなかで餌が不足していることから、食べ物を求めて人里に降りてきています。
熊に遭遇した場合の対処法
山林などで熊に遭遇したときには、まずは落ち着いて適切に行動することが重要です。遠くで熊を見つけた場合は、静かに物音を立てずに離れましょう。
すでに近くに熊がいる場合は、慌てて逃げようとせずに、落ち着いて熊と距離をとるようにしてください。また熊撃退スプレーも有効で、顔に近づけて噴射すれば、熊からの攻撃を回避できます。
熊の攻撃別の対処法
では実際に熊に襲われたときには、どのような治療を施せばよいのでしょうか?
ここからは、熊の攻撃別の対処法や傷を負ったときの処置について解説します。
引っ掻かれた場合
熊の爪は鋭く、また力も強いので引っ掻かれてしまうと重篤な外傷となることもあります。骨折や身体の裂傷だけでなく、命に関わる場合もあるので、すぐに病院に行くようにしてください。
農作業やハイキングで襲われるケースは少なくないので、熊が出没しやすい場所に行くときには、熊避けスプレーなどを忘れないようにしましょう。
頭部に攻撃をされた場合
多くの熊は、攻撃対象を見つけたら頭部を狙ってきます。
頭部を熊に攻撃された場合、重大な障害が残る恐れがあるので、頭部は必ず守るようにしましょう。近くに熊が現れたら、両腕で顔面や頭部を覆って伏せて、ダメージを少なく留めることが必要です。
まとめ
今回の記事では、熊に襲われたときや襲われてけがをしたときの対処法を解説しました。
山へ行った際に熊に遭遇してしまった場合、あらかじめ対処法を覚えておけば少しでも被害を防ぐことができます。
熊に遭遇したときには決して近寄らず、慌てず静かにそのまま立ち去るようにしましょう。
熊の被害を防ぐためにも、山登りの前などにはぜひ今回の記事を参考にしてください。
参考文献
III.クマ類に遭遇した際にとるべき行動
動物にかまれた(日本医師会)
クマによる顔面損傷13症例の検討
クマに注意!-思わぬ事故をさけよう-