作業員が安全に働くため、また騒音による周囲の健康被害を軽減するためには、夜間ではなく日中の工事が適しています。通行量の多い高速道路で交通を妨げずに工事するために開発された移動式建設現場用橋「ASTRA Bridge」について解説する動画が公開されています。

ASTRA Bridge Deckbelagsarbeiten - YouTube

ASTRA Flyover Bridge - Future of motorway rehabilitation - YouTube

ASTRA Bridge

https://www.astra.admin.ch/astra/de/home/themen/nationalstrassen/baustellen/wissenswertes/astra-bridge.html

一言で言うと、ASTRA Bridgeは「道路の上に道路を作る」というコンセプトを実現するものです。舗装したい場所にASTRA Bridgeを設置し、橋の下で工事している間、車には橋の上を通ってもらうという仕組みになっています。



橋下の空間は幅5.1m、高さ3.1m。



工事車両が入っても支障がないぐらいの空間が確保されています。



ASTRA Bridgeは、自動走行するタイヤ付きの橋桁を何本も何本も並べ、その間にクレーンで道路を敷いていくという仕組み。交通量の少ない夜間に道路を敷設しておくことで、日中は舗装工事に専念できます。





全長は236m。



一晩ですべてを敷くことはできず、2022年にスイスのA1高速道路で初めて使用された際は、始点と終点の間を少しずつ伸ばしていったそうです。



ASTRA Bridgeの敷設作業自体は夜間にしなければなりませんが、工事を日中に集中させることで安全に作業でき、舗装作業員は夜間勤務から解放されます。さらに、橋の下で作業することで天候に左右されることもなくなります。記事作成時点で、ASTRA Bridgeはスイスの道路舗装のために合計4回使用されたとのことです。