宝塚歌劇団パワハラ認め謝罪 ヘアアイロンのやけどなど14件 「安全配慮義務を整えなければ…」
パワハラは芸能関係も世間と隔絶したままではいられない
宝塚歌劇団の劇団員の女性が去年9月に死亡した問題で、歌劇団を傘下に置く阪急阪神ホールディングスと遺族側はきのう、歌劇団宙(そら)組の上級生らによる14件のパワーハラスメントを認定し、歌劇団側に女性への安全配慮義務違反があったとする合意書を締結した。慰謝料など解決金として相当額を支払うことも決めた。阪急阪神ホールディングスの角和夫会長ら経営陣はきのう、遺族と面会して謝罪し、上級生らの謝罪文を提出した。合意書の要旨によると、阪急阪神ホールディングスと阪急電鉄、歌劇団が女性に長時間の活動を余儀なくさせ、過重な負担を生じさせた。劇団内でパワハラに当たる行為をし、女性に多大な心理的負荷を与えた。経営陣の怠慢、現場の活動への無理解や無配慮などにより、このような事態を引き起こした――として、すべての責任が劇団にあり、女性に対する安全配慮義務違反があったことを認めた。また、パワハラに該当する行為として14件を列挙。2021年8月に宙組の上級生がヘアアイロンで女性の額に1ヶ月を超えるとされる痕が残るやけどをさせ、気遣いや謝罪もしなかったこと。去年2月、宙組の幹部4人が女性を会議室に呼び出した上、全員の集まりを開き、女性を過呼吸の状態にさせた――ことなどを、双方で確認した。
寺島アナ「島津さん、これはどう受け止めましたか」
嶋津「パワハラの問題やセクハラの問題は、民間企業では積極的に教育も含めて注意されてると思いますけれど、こういう芸能関係のところは、閉じられた世界であったりちょっと特殊な世界ということもあって、今までは、大目にというか1種の文化という感じで見られてきたことがあったと思うんですが、世間と隔絶したままではいられないわけで、安全配慮義務を整えて行かなきゃいけないということを示したんだと思います」
寺島「ちょっと厳しい言葉になるかもしれませんが、それまで劇団は逃げようとしていた。だけれど逃げ切れなくなったのは、やはり内部リークがあったってことですよね。後輩たちは、もっと早ければという後悔の念はあるかと思うんですが、この勇気が物事を変えたということです」