【災害時に役立つ洗い物極少レシピ】断水中も洗い物なしで簡単!ホットケーキミックスおやつ
2024年の元日夕方に発生した能登半島地震。石川県七尾市に住むクックパッドアンバサダーの悠美姉さんは自宅で被災し、1か月半もの間、断水が続いていました。「水がでない」という不便な生活の中でも食べたくなったのが甘いものだったそうです。今回は断水時でも洗い物が極少で作れるおやつレシピを紹介していただきます。
断水時でも甘いものが食べたい!
クックパッドアンバサダーの悠美姉です。 地元・能登に根付いた「食」に関する活動を行なっています。
石川県七尾市の私が住む地域では、震災後電気とガスはすぐに普及したものの断水が続き、1か月半、水がでませんでした。毎日のお風呂や洗濯などの生活も大変でしたが、食事を作ったり洗い物をしたりすることもとても大変。そのような状況の中で食べたくなるものの1つが甘いスイーツでした。
スナックやチョコレートなどのおかしは手に入るのですが、正直子ども達にあまりたくさんは食べさせたくない。長く続く断水の中で、子ども達の食事の中で気になるポイントは野菜不足でした。手作りおやつを作るならば、少しでも野菜不足を補充できるものが作りたい。今回はそんな状況の中でも洗い物を極力減らし、さらに野菜不足を補えるおやつレシピをご紹介します。
ホットケーキミックスで簡単「野菜蒸しパン」
【用意するもの】
ホットケーキミックス……200g
野菜ジュース……100ml
卵……1個
冷凍コーン……大さじ2
【作り方】
1. アイラップをボウルかぶせます。こうすることで袋から粉がこぼれにくくなります。
2. ホットケーキミックスをいれます。
3. 野菜ジュース、卵、冷凍コーンをいれます。
4. 袋を外からもみ、材料をすべて混ぜあわせます。
5. 耐熱容器に手順4をいれ、電子レンジ600wで3分半、向きを変えて追加で2分加熱します。
【注意点】
・ビニール袋は必ず電子レンジ調理に対応しているものを使用してください
・加熱の際はビニール袋を耐熱容器にいれ密封しないでください
6. 電子レンジから取り出し、つまようじで刺して何もついてこなければOKです。加熱が足りない場合は追加で10秒ずつ様子を見ながら加熱してください。
7. 食べやすい大きさに切ってお皿に盛り付ければできあがりです。
洗い物ゼロ!アイラップで簡単野菜蒸しパン
by 悠美姉
断水時でも栄養たっぷりのおいしいスイーツが食べたい!アイラップと野菜ジュースを使った野菜蒸しパンレシピです。
無理せず作れる手作りスイーツ
身体に少しでも良いものが食べたいならば手作りが良いとはわかっていても、手の込んだものを作れば洗い物が増えてしまう。洗い物が増えれば水を汲みにいかなければいけないという悩みの無限ループに入ってしまっていました。そんなとき、洗い物を減らすという点で、電子レンジ調理にも対応しているアイラップが便利でした。
アイラップっていったい何者?
今までの記事の中でも何度も登場していたビニール袋ですが、「アイラップ」という商品です。皆さんはご存知ですか?食品の冷凍・冷蔵保存、電子レンジでの解凍、熱湯での解凍・温め、食品の保存にと様々な場面で使用することができる万能ポリ袋です。昔から、北陸地方では一家に一個はあると言われるほど常備している家庭が多いため、我が家でも普段使いで使っていました。今回ご紹介したレシピもこのアイラップを使うことで簡単に作ることができました。
大変なときもスイーツを楽しみながら乗り切ることが大切
震災で断水しているときは、もちろん「水が使えない」という制限の中で生活することとなります。みんなが大変だから自分も我慢しなければいけないと考えがちですが、そんなことはありません。大変なときでも甘いものを楽しむなどの楽しみを見つけながら過ごすことが必要です。
スイーツを買って食べることもできますが、できる範囲でスイーツを作ることも私たち家族には必要でした。一緒に作ったり、できあがったスイーツを喜んだりと、料理をすることで自然と笑顔や会話も生まれます。断水という状況の中でスイーツを作ることができた喜びは大きかったです。
日に日に変わる変化とともに生きる
震災後、私たちの環境はさまざまなフェーズに移行していきます。
生きるために過ごす時期、制限の中で少しでもおいしい食事を模索する時期、そしてスイーツなどの楽しみを味わう時期。できなかったことが少しずつできるようになっていく環境の中で自分たちの生活もレベルアップして日常を取り戻していくことができています。
まだまだ復興にはほど遠い能登の現状ですが、私の地域では水がでるようになり1歩前進することができました。まだ水がでていない地域もあります。同じ石川県というエリアの中でも状況は違っています。
震災が発生したときから変わりつつある日々の状況で、1歩1歩できることをできる範囲で進めてきたということを少しでも知っていただけたらと思い執筆してきました。
いつどこで発生するかわからない震災。今回の連載で少しでも皆様のお役に立つことができたらうれしいです。
長きにわたり読んでいただきありがとうございました。
※被害状況や復興支援に関する情報は執筆時点(2024年3月上旬)のものです。
震災直後の体験記はこちら
用意していた非常食は役に立たなかった…能登半島地震・被災者に聞く避難時の食生活
――大変なときに、お話を聞かせていただきありがとうございます。柿島さんは、普段はどのような活動をされていますか?私は、石川県...
悠美姉さんプロフィール
3人の子どもを育てるワーキングママ
発酵食のレシピ開発で料理の今昔を繋げる
地元・能登に根付いた食に関する活動を行なっており、旬素材を⽣かして楽しめるレシピも得意。発酵⾷エキスパート1級を取得し、いしる(⿂醤)など能登の発酵⾷をもっと⾝近に楽しんでもらえる洋⾷アレンジなども⾏い、今と昔を繋げる料理を⽬指しています。
悠美姉のキッチン
【Smile Cooking スマイルクッキング】
クックパッドアンバサダー2023として活動中!
結婚を機に能登半島に住む。子育てを通し、手抜きはしつつも、安くても美味しく、体に良い食事を目指...