まさかの「ジムニートラック」売ってた!? 「5ドア」ではない「荷台付きモデル」に熱視線! 「便利でオシャレなジムニー」登場すればヒット必至か

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小粋でタフな「ジムニートラック」 日本でも販売していた

 軽自動車規格のコンパクトなボディに、大型の本格的クロスカントリー4WD顔負け、もしくはそれらよりも優れた悪路走破性を持つスズキ「ジムニー」。
 
 1970年に初代が登場して以来、4回のモデルチェンジを経て、現在は乗用車的な快適性も獲得。高い人気を保ち続けているのはご存知の通りです。

まさかの国内販売していた「ジムニー1000 ピックアップ」

 そのジムニーには、800ccエンジンを積んだ「ジムニー8」、2代目に1000ccエンジンを載せた「ジムニー1000/1300」、そして1300ccエンジンの「ジムニーシエラ」など、軽自動車規格をオーバーしたモデルも存在。海外では、こちらがメインで販売されています。

【画像】超カッコイイ! これが「ジムニートラック」です!(30枚以上)

 また歴代のジムニーでは、ドアがなく屋根もすべてホロのモデル、ドアがあっても屋根がホロのモデル、車体後半がホロのモデル、屋根がすべてスチール製のモデルなど、多種多様なバリエーションを持つことも特徴です。

 中でも驚きなのが、初代と2代目に存在したピックアップトラックです。

 元来ジムニーが有している四輪駆動車としての走破性に、後部にフラットな荷台を設けることで積載性や汎用性をプラス。狭く険しい道や林道など厳しい環境下や、道路の整備が遅れていた発展途上国、新興国などで役立ちました。

 ある程度大きな荷台を載せる必要があるジムニーピックアップでは、軽自動車規格の全長制限を超えるため、前述の「軽規格オーバーのジムニー」を用いて作られてきました。

 初代では、ジムニー8(SJ20型)をベースにしたピックアップ(LJ80P)が誕生。

 軽トラックと同様にシート裏には壁を設置して密閉式のキャビンを構築、ホイールベースを延長し、後部には高床・三方開きの荷台を設置していました。なお、このモデルは海外のみでの販売でした。

 続く2代目にも、ジムニー1000に荷台を設けた「ジムニー1000 ピックアップ」(SJ40T)を1982年に設定。

 2代目ジムニーには海外市場向けにロングホイールベースモデルが存在したため、シャシはそれを利用していました。

 荷台寸法は、長さ約1.5m、幅約1.3m、最大積載量350kgを確保しています。

 なお、この代は実は国内でも販売されていましたが、その台数は少なく、わずか321台だったと言われています。

 全長約3.8mしかないピックアップトラックの姿は、まるで大きな4WDピックアップトラックを縮小したよう。現在から見ても、とても魅力的な佇まいです。

実は最新の「ジムニートラック」登場していた?

 フロントに長いボンネットを持つピックアップトラックは、かつては、国内各メーカーが様々なモデルを販売していました。

 しかし、その後カタログから次々とドロップしてしまい、現在の日本市場で国産メーカーのディーラーから買えるピックアップトラックは、トヨタ「ハイラックス」および三菱「トライトン」のダブルキャブ版のみとなってしまいました。

 2017年からタイ生産モデルを輸入販売しているハイラックスは、年間販売台数を見ると、2021年には約5700台、2022年には約1万台、そして2023年には1万台をオーバー。その好調ぶりがうかがえます。

 そして2024年2月から発売を開始した新型トライトン(こちらもタイ製)も、発売前から大きな話題を呼んでいました。

 アウトドアが一般的なレジャーとなった現在、ピックアップトラックはSUVの選択肢の一つになりつつあることがわかります。

「ジムニーシエラ ピックアップ スタイル」登場なるか

 そうなると、小粋でタフな小型ピックアップ、ジムニーピックアップにも需要があるのではないでしょうか。

 当のスズキもそこに着目していたようで、2019年1月に開催のカスタムカーイベント「東京オートサロン2019」には、ジムニーシエラをベースにした「ジムニーシエラ ピックアップ スタイル」を参考出品しています。

 後部に荷台を背負ったそのスタイルは、往年のジムニーピックアップそのもの。「4WD性能と荷台の利便性を必要としているユーザーの頼れる相棒」というスズキの説明も、ジムニーピックアップのコンセプトと一致します。

 初代や2代目の頃のジムニーピックアップはあくまでも実用的なトラックだったため、装飾やエアコン・パワーウィンドウなどの快適装備は装備していませんでした。

 しかし新時代のジムニーピックアップには、同社の軽トラックのロングボディモデル「スーパーキャリイ」のように伸ばされたキャビン、鮮やかな黄色い塗装、各部のメッキパーツ、車体を一周するウッド調ステッカーなどが備わり、現代流のSUVにふさわしい外観を獲得していました。

 スズキからはその後、ジムニーピックアップに関するアナウンスは発表されていません。

 しかし、新しいジャンルのクルマを次々と生み出す柔軟性があるスズキのことです。もしかすると、ジムニーピックアップの販売は、いつか現実になるかもしれません。