黄色が人に与える心理的な影響は?

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 よく目立つ色の一つに「黄色」があります。遠くから見ても目を引くため、工事現場のような危険を伴う現場でよく使われています。黄色は、人にどのような印象を与えるのでしょうか。日常生活では、どのような場面で取り入れるのがお勧めなのでしょうか。色彩検定1級などの資格を持つ、山田優子さんに教えていただきました。

ポジティブな印象を与える

Q.「黄色」は人にどのような印象を与えるカラーなのか、教えてください。

山田さん「黄色は虹の中でも最も明るい色といわれていて、見たままのイメージ通り、明朗快活や元気さ、外向的、解放、幸福感などのポジティブなイメージを多く持つカラーです。

一方、『黄色い声援』などが甲高い声の意味として使われるように、落ち着かない、さわがしいというイメージも持ち合わせています」

Q.日常生活で黄色を取り入れると良い場面、避けた方がよい場面について、それぞれ教えてください。

山田さん「黄色は黒、白などの無彩色を除いた中で最も明るい色なので、脳や神経を刺激しやすく視認性も高い色味です。夜でも視認性が高いことから、工事現場など危険が伴う場所では注意を促す色として、黄色が採用されているのを見たことがあるのではないでしょうか。

また、明るくフレンドリーな印象や知的好奇心が強い印象を与えるため、元気でポップなイメージにしたいときはぴったりです。アニメやマスコットキャラクターなどに、黄色が使われることが多いのもそのためですね。

避けたい場面としては、元気やポップさが子どもっぽく感じてしまう場合ですね。おしとやかに大人っぽくというイメージとは遠いかなと思います」

Q.黄色がよく使われている製品について、教えてください。

山田さん「お菓子やバターに関しては、実際の食品の色をそのまま当てはめるケースも多いですね。
バターやビスケット、クッキーのほか、『ビタミンカラー』という表現もあるようにレモンやオレンジなどのかんきつ系フレーバーのお菓子などにも黄色はよく採用されています。

また、レモンなどの酸っぱい果物を思い起こさせることから、甘酸っぱいお菓子にもよく使われます。親しみやすい色・ポップな色味は、お子さんからも好印象を持たれやすいといわれていますね」

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 光や太陽など、明るさの象徴として使われることも多い黄色。言われてみると、マスコットやキャラクターなどによく使われているカラーであることが分かります。明るさやポジティブさを表現したいときや元気に過ごしたいときなどにぜひチョイスしてみてくださいね。