「痛い!」唇が寒さで乾燥…舌でなめるのはNG? 正しい対処法や予防法を形成外科医に聞く
寒さが厳しいと空気などが乾燥し、唇の荒れがひどくなる時があります。放置すると、悪化し皮むけやひび割れ、出血にまで至ることもあります。冬の乾燥から唇をどう守るべきか……。そこで、形成外科医の室孝明さんに聞きました。
温度差が大きいことも乾燥に影響
Q.冬は唇が荒れやすくなりますが、冬ならではの現象なのでしょうか? また、冬に荒れやすくなる原因を教えてください。
室さん「冬は湿度が下がるので、皮脂腺がなく、もともと乾燥しやすい唇は影響を感じやすい季節です。また、屋外と室内で温度差が大きいことも乾燥につながる要因になっています」
Q.インターネットなどで、唇の乾燥が気になった時になめて湿らせるのは良くないという情報があります。本当ですか?
室さん「なめて唇を湿らせると、その瞬間だけは改善したように感じられますが、唇の表面の水分が蒸発するときにさらに乾燥を進ませるため、結果的に症状の悪化につながります」
Q.唇の皮がめくれかけた際、つい手で皮をむいたり、歯でかみ切ったりする人もいます。これらも唇にはよくないのでしょうか?
室さん「皮をむいてしまうと出血することもありますし、さらに乾燥しやすい状態にしてしまいます。
どうしてもめくれた皮が気になってしまうときは、めくれているところだけ小さなハサミなどで切ってあげるのがよいでしょう」
Q.唇の乾燥を上手に防ぐ方法も教えてください。
室さん「唇の皮膚を油分で覆って守る必要があるため、リップクリームが有効です。食事の後などに適宜塗り直してあげることが大切です。マスクの装着も乾燥予防に有効です。ただしマスクを外すときは一気に唇の乾燥が起こるので、リップクリームを使用するようにしましょう」