カット後「どうですか」と聞く理由って?

写真拡大

 美容院でヘアカットをしてもらった後、美容師から聞かれることの多い「(仕上がりは)どうですか?」という質問。中には、「どうしてこの質問をするの?」「内心『微妙だな』と思ったら、正直に伝えていいのかな」と疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。カット後に、仕上がりについて「どうですか?」と聞くのはなぜなのか、正直に“不満”を伝えてもいいのか……美容師の原木佳祐さんに教えていただきました。

「承諾」よりも「確認」の意味合いが大きい

Q.カット後に、美容師が「(仕上がりは)どうですか?」と聞くのはなぜですか。

原木さん「これは、お客さまに『これでいいですか』と承諾を得るというよりも、確認していただくという意味合いが大きいと思います。

例えば、毎日髪を結んだりヘアアレンジをしたりして過ごす人の場合、結ぶ高さの位置やボリュームなどの好みは、それぞれのお客さまに委ねられていることが多いためです。そういった細かな好みや調整を考慮し、長さや量を改めて確認するという意味でも、カット後にお伺いをしています」

Q.カットの具合や仕上がりが想像していた状態と違った場合、どう伝えるべきでしょうか。

原木さん「伝えていたイメージと明らかに異なる場合、『ここをもう少しすいてほしい』など具体的におっしゃっていただければ対応します。前後の予約時間などにもよりますが、すぐに修正できる場合はその場で対応させていただくこともできますよ」

Q.カット後のやり直し(手直し)は、どこまでの内容ならお願いできるのでしょうか。

原木さん「それぞれのお店の規定にもよりますが、ほとんどの場合、施術後1週間以内であればカラーの染め直しやカットなどの再施術に対応してくれると思います。家に帰って、何度かヘアアレンジなどをして改めて気付くこともあるかもしれませんし、気になることや修正してほしいことがあれば遠慮なく伝えていただけるとうれしいです。

『何だか申し訳ない』とためらわれるかもしれませんが、お直しをさせていただくことで、美容師側もお客さまから学べる部分が多いんです。そのため、『ちょっと違うな……』と思ったら遠慮なさらず、正直に伝えていただいた方が、美容師としてもありがたいと思いますよ」

* * *

 美容院で「施術が終わったけれど、正直微妙だった……」という経験、皆さんも一度はあるかもしれません。実は、お直しを受け付けている美容院も多いのだそうです。希望していたヘアスタイルと違う仕上がりにモヤモヤするよりも、正直に伝えてみましょう。