新年を迎えるにあたって門松や松飾り、しめ縄、鏡餅などを自宅に飾る家をよく見かけます。かつてはクルマにもつけられていましたが、見かけることも少なくなりました。

クルマのデザインや扱いの変化が原因?

 新年を迎えるにあたって門松や松飾り、しめ縄、鏡餅などを自宅に飾る家をよく見かけます。しかし、クルマのフロントグリルなどに正月飾りをつけている光景は、現在ではあまり見なくなったのはなぜでしょうか。


クルマのグリルに装着された正月飾りの例(画像:Paylessimages)。

 ひとつには、クルマの外見的な理由が考えられます。現在のクルマは丸みを帯びていたり、フロントグリルもバンパーやヘッドライトと連続した段差のないデザインとなっていたりするため、SNSでは「どこに取り付けよう…」といった声も見られます。

 さらに、クルマが傷つくのが嫌だという人もいるようです。稲わらなどでできている正月飾りは意外と固いもの。しっかりつけないと、振動でクルマを傷つけてしまうことがあるようです。

 ある交通安全祈祷を行っている神社の関係者は、「昔はクルマが特別なものだったので、とにかく大事に扱っていました。そのため、クルマにも縁起のいいものをつける習慣がありました」と話します。

 また、交通安全系のお守りが多くなったことも、正月飾りが減った理由のひとつではないかと話します。最近の神社では一般的なお守りだけでなく、吸盤付きやステッカータイプなど、さまざまなタイプが用意されるようになりました。手間のかかる正月飾りより、気軽なお守りが人気となっているのかもしれません。