井上尚弥【写真:荒川祐史】

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いまだ疑問呈するファンを説教

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一戦12回戦が26日、東京・有明アリーナで行われ、WBC&WBO王者・井上尚弥(大橋)がWBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)に10回1分2秒KO勝ちした。男子では世界2人目、アジア人初の「2階級4団体統一」の歴史的偉業を史上最速の5か月で達成。英識者は、いまだに海外であがる「米国で戦え」などの批判を一喝。「その通り」「100%正しい」と称賛されている。

 井上は4回後半に左フックを着弾。ふらつかせ、ロープ際でのラッシュでダウンを奪った。以降はタパレスに粘られたが、終始優位に進めながら、10回に見事なワンツーを突き刺し、2度目のダウンを奪取。膝をついたタパレスは立ち上がれず決着がついた。試合後の会見に現れたタパレスの顔が傷だらけだったのに対し、井上は綺麗な顔。一目瞭然の圧倒だった。

 強さを証明した井上だが、X上にはそれでも疑問を呈する海外ファンがいた模様。そんな“いちゃもん”とも言える声に、英ボクシング専門ポッドキャスト番組「トレーディング・レザー」の司会者スティーブ・ボックスマン氏は自身のXで一喝した。

「『米国で戦え』『ドラッグテストが必要』『バンテージをチェックしろ』『強敵と対戦した?』『デービスにはKO負けするぞ』。正直に言って、ボクシングファンとしてこんなに惨めにはなりたくない。我々の目の前にあるものを楽しもう」

 井上が4つのベルトを巻いた写真も投稿。批判的なファンに対し、皮肉を交えて説教をした形だ。海外ファンにも支持が広がり「その通り」「100%正しい」「一番好きなボクサーだ」「地球上で最高の選手だ」「正しすぎる。彼はセンセーショナルだよ」と喝采が送られていた。

 井上は、数々の猛者をなぎ倒し、世界で最も権威ある米専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングで日本人初の1位に輝いたことも。その他の海外メディアからも絶賛を集め、試合のたびに名声を高めている。

(THE ANSWER編集部)