トラブル続きのフィオレンティーナFWアドリアン・ムトゥ(27)に26日、暴行容疑で法廷に召喚されていた事実が判明した。ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によると事件は9月2日、ユーロ08予選のルーマニア対ブルガリア戦後に起きたとの事。2−2引き分けに終わった当日夜、レストランで食事中のムトゥに対して一人のウェイターが写真撮影を要求、断られた事が引き金となったと報道している。

写真撮影を拒否されたウェイターはムトゥに対して「ドラッグ野郎!!」とチェルシー時代の汚点を激しく“口撃”、レストランで(法廷?)闘争の火蓋が切って落とされた。この段階で終わっていれば傷口はそれほど広がる事もなかったが、ウェイターが「謝罪するつもりで」ルーマニア代表の宿泊するホテルまで出向いた事が事態をより悪化させた。ムトゥの部屋で「鉄の棒で殴られた」と主張するウェイターは損害賠償として50万ユーロ(約7500万円)をムトゥに請求している。

現時点では真相は明らかになっていないが、ルーマニア代表監督ビクトル・ピトゥルカも「当日夜にホテル内でウェイターを見かけた」と証言済み。コカイン陽性反応、スピード違反で罰金など過去に何度もトラブルを起こしているだけに、ムトゥに対する周りの心証は決してポジティブ(陽性)ではない。ウェイターの主張が事実か、全くの事実無根あるいは計画的犯行か・・・。今季開幕前にユベントスからフィオレンティーナに移籍したムトゥ、既に掴んだ先発の座に影響を及ぼす事だけは確かだろう。