マンチェスター・ユナイテッドのMFクリスチアーノ・ロナウドが、イングランドでのプレー続行を決めた経緯を明らかにした。

 ドイツ・ワールドカップ準々決勝で、マンUのチームメイトであるウェイン・ルーニーを退場に追いやり、イングランドメディアから総攻撃を受けたC・ロナウド。移籍を考えるまでに追い込まれていた当時の心境を、『サンデー・ミラー』紙のインタビューで語っている。

「ワールドカップ終了後に、イングランドを離れなければならないと思ったのは本当だ。ただ、自分の名前をクラブに残したかった。偉大な選手として、ファンに記憶されたかったんだ。だから、アレックス・ファーガソン監督とじっくり話した。そして、冷静になって、残留することに決めたんだ」

 自らの決断には満足している21歳のポルトガル代表だが、キャリアの先行きはいまだ不透明なようだ。

「残留は最善の選択だった。頭に血が上ると、本心でないことを言ってしまうこともあるからね。ユナイテッドは世界でも最高クラスのクラブだし。ただ、あと何年ここでプレーするかはわからない。2、3年かもしれないし、5年や10年になるかもしれない。あるいは、このクラブでキャリアを終えるのか…」

 マンUのアシスタント・コーチで、同じポルトガル出身のカルロス・ケイロスから、「ワールドクラスではなく、真の世界一になれる」と太鼓判を押され、残留の道を選んだC・ロナウド。しかし、ワールドカップ以降、対戦相手のサポーターから激しいブーイングを受けるなど、“ルーニー退場劇”の余波はいまだ続く。短気な性格は本人も認めるところだけに、突然「クラブを出る」と言い出す可能性もゼロとはいえないだろう。