セリエA第4節の行われた24日、優勝候補インテルはホームでキエーボ相手に4−3勝利を飾ったがマンチーニ監督(41)の表情は怒りに満ちていた。

11分、FWクレスポのゴールで先制したインテルは56分にDFサムエル、63分にはMFスタンコビッチのゴールで順調に点差を拡げた。69分にはクレスポのこの日2点目となるゴールで4−0、勝負を決めたかに見えたインテルだったがその後が悪かった。4−0大勝ムードの漂い始めた71分、3日後に迫ったホームでの欧州CL対バイエルン・ミュンヘン戦を考慮したマンチーニ監督はクレスポとMFダクールを下げ、MFゴンザレスとMFマックスウェルを投入。相手FWペリッシエルのPKで失点を許し4−1となった直後の80分、マンチーニ監督はスタンコビッチに代えDFブルディッソをピッチに送り込み守備固めに入ったが85分、87分と立て続けに失点。4−0完勝の予定が終わってみれば4−3辛勝。試合後の選手達の表情から、勝利チームを判別する事は困難だった。

試合後SKYのインタビューに応じたマンチーニ監督は「怒り?そりゃ何も起こらないで(4−0のまま)終わるに越した事は無い。選手交代を誤った?ああ、今日は全部俺の責任だよ。守備陣も気に入らないけどね。白髪が増えた?多少は増えるよ」と鬼のような形相で吐き捨てた。

優勝候補本命インテルはこの日の勝利で勝ち点を「10」に伸ばし、単独首位に躍り出た。周囲の批判を封じ込める客観的な結果を出したインテルだが、主観的な批判はまだまだ収まりそうもない。