パレルモMFマルク・ブレシャーノ(26)のパスポートが紛失、オーストラリア代表として挑む10月7日の対パラグアイ戦出場に黄信号が点った。99−00季セリエBエンポリでイタリアデビュー、02−03季パルマでセリエAデビューを果たしたブレシャーノは持ち味の突破力を活かしたプレイで存在をアピールしていた。

今季からパレルモの一員となったブレシャーノに20日、パスポート紛失の災難が訪れた。セリエA第3節カターニャとの“シチリア・ダービー”当日の試合開始直前、ホテル内で同僚と時間を潰していた際に事件は起きた。GMフォスキによるとパスポートなどを入れたポシェットのみが突然消えたとの事。クラブ側は“盗難”とも“紛失”とも断定していないが、パスポート発見者には入手経路を一切追及せずに“1000ユーロ(約15万円)+ブレシャーノのユニフォーム上下”を贈呈する事を正式発表した。

イタリアでは空港、鉄道駅、ホテルなどで預け入れ荷物紛失事件が後を絶たない。ミラノ国際空港での組織的な貴重品窃盗事件が監視カメラによって暴露されたニュースも記憶に新しい。代表戦出場に暗雲が垂れ込めたブレシャーノは「自分にとってパスポートは特別なもの。(ポシェットに入っていた)他の物は要らないから、パスポートだけでも戻ってきて欲しい」と切実に訴えている。