開幕3連勝で波に乗るパレルモ、勝ち点「9」で単独首位を走る絶好調の秘密は元ユベントスGMルチャーノ・モッジ不在が影響している事が判明した。22日付けのガゼッタ・デッロ・スポルト紙の独占インタビューに応じたパレルモ会長マウリッツィオ・ザンパリーニ(65)は「絶好調の秘訣!?モッジがカルチョ界から消えたからだよ」と笑顔で切り出した。

イタリア全土を震撼させたカルチョ・スキャンダル。中心人物モッジはじめ多くの関係者が停職処分に、不正に絡んだクラブにはペナルティが課せられた。クラブの躍進理由をザンパリーニ会長は「今季パルマから獲得したブレシャーノとシンプリチョの活躍が大きい。2人ともユーベ移籍がほぼまとまっていたんだがね。マルキオンニがユーベに行ったように」と説明、移籍担当モッジの失墜がパレルモに補強成功をもたらしたと明かした。

シチリア州都に拠点を置くパレルモ。熱狂的サポーターが多いシチリアで、最も過激なサポーターとして知られている。20日のセリエA第3節、パレルモ対カターニャによる“シチリア・ダービー”は開始前から両サポーター間で騒動が勃発。両サポーターを仕切る透明板をベルトで破壊、投石するシーンなどがイタリア全土に放映された。5−3乱打戦に終わった試合は時間無制限の場外乱闘に発展。暴動により4人のサポーターが既に有罪判決、現在パレルモ警察はその他大勢の暴動サポーター特定に乗り出している。

ブレシャーノ、シンプリチョに加えディ・ミケーレ、ディアナなど代表レベルの補強に成功した今季のパレルモ。会長の発言通り戦力は整う反面、スタジアムの安全面は整っていない。絶好調パレルモだが、早急に改善策を打ち出さないと“ホーム開催没収”“無観客試合”などで一気に天国から地獄に落ちる危険も含んでいる。