フランク・ライカールト監督が今シーズン取り入れているローテーション制については賛否が分かれるところだが、ロナウジーニョは他のメンバー同様納得の姿勢を見せており、それによる不協和音がチーム内に起こるとも考えていないようだ。それでもチームの中にはアンタッチャブルな選手がいるという周囲の疑問についても「僕はアンタッチャブルな存在じゃない」と明らかにした。

「昨シーズンは僕に最初に休む番がやってきたけれど、今シーズンは最後になるといいなあ」。

冗談まじりにそう語ったロナウジーニョ。「選手なら誰だってベンチにはいたくないものだよ。でも、最終判断を下すのは監督だし、監督の決断は尊重しなくちゃいけないんだ」と続け、チームは監督の考えをきちんと受け入れ、不満は出ていないときっぱり伝えている。

この時期になるとバロンドールの行方に話題も集まるが、ロナウジーニョは今回のバロンドールをデコやエトーといったバルサのチームメイトが受賞してくれることを願っている。

「もし僕が投票しないといけないんなら、サミュエル(エトー)かデコに投票するよ。それに相応しい活躍をしたんだからね。彼らは僕の友人でもあるし、そうあったら最高だね。エトーは‘兄弟’みたいなもの。ピッチの内でも外でもそう呼び合っている。それに大切な友人だし、僕たちはうまくいっているよ」。

ロナウジーニョのこの発言にはよく取り沙汰されているエトーとの不仲説を一蹴したいという彼の気持ちも込められていたようだ。

また、自身の契約延長問題については代理人である兄にすべて任せてあると多くを語らなかったロナウジーニョだが、リーガ開幕3連勝と好スタートを切り、ファンを魅了するプレーも披露しているチームのこととなると饒舌になる。そして、「チームはまだまだ向上できる」と冷静に分析。現状に満足することなく、常に上を目指す姿勢こそがバルセロナの大きな強味と言っていい。